採用 / RECRUITMENT採用と定着
HRBP対象: 人事担当者

採用から定着までの流れを1つの仕事として見る

採用は内定で終わり、定着は現場の仕事。こう分けると、あいだの3ヶ月が誰の担当でもない期間になります。担当がない期間に、人は辞めます。この記事では、募集から1年後までの流れを1本の線として書き出します。


1本の線にすると、穴が見える

採用と定着を別々に見ていると、それぞれの出来事は把握できます。ただ、あいだで落ちているものが見えません。

線にすると、こうなります。

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募集 → 応募 → 面接 → 内定 → 入社前 → 初日 → 1週間 → 1ヶ月 → 3ヶ月 → 6ヶ月 → 1年

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十1の地点です。この十1の地点ごとに、誰が何をするかが決まっている宿は多くありません。

あなたの宿では、この十1のうち、担当とやることが決まっている地点はいくつあるでしょうか。5つ以上あれば、流れは回っています。3つ以下なら、あいだが空いています。

落ちやすい地点は、3つ

地点5:入社前

内定が出てから初日までの期間です。このあいだ、宿からは何も連絡がないことがあります。

連絡がないと、応募者は次のことを考えます。

  • 本当にこの宿でよいのだろうか
  • 初日は、何時にどこへ行けばよいのか
  • 何を持っていけばよいのか
  • 他の宿からも誘われているが、どうしようか

入社前の不安は、初日の欠勤と、最初の3日間の辞退につながります。 内定から初日までのあいだに、1度だけ連絡を入れると、この地点は埋まります。

連絡の中身は3行で足ります。初日の時刻と場所、持ち物、迎えに出る人の名前。

地点7:1週間目

初日が終わって、少し慣れた時期です。この時期に起きるのは次の3つです。

  • わからないことが、わからないままになる
  • 同じことを2度聞くのが気が引ける
  • 忙しそうで、声をかけるタイミングがない

3つが揃うと、聞かずに進める癖がつきます。見た目は順調です。ただ、確認していないまま動いています。

この地点で効くのは、聞く側から動くことです。「今日、困ったところはありましたか」を、1日の終わりに1度だけ。十5秒で済みます。

地点9:3ヶ月目

続けるかどうかを、本人が1度考える時期です。試用期間の終わり、仕事の流れが1通り見える、生活のリズムが定まる。

この時期に話を聞く時間があるかどうかで、次の半年が変わります。十5分で構いません。 聞くのは3つです。

  • いま、何ができていると感じますか
  • いま、どこがわかりにくいですか(1つで構いません)
  • 3ヶ月あとに、何をできるようになっていたいと思いますか

3つ目の答えが、そのまま次の教育の目標になります。

地点ごとに、担当を決める

十1の地点に、担当を割り当てます。全部を1人で持つ必要はありません。

| 地点 | 担当しやすい人 | やること |

|---|---|---|

| 募集・応募・面接・内定 | 採用担当 | 条件の説明、選考、内定連絡 |

| 入社前 | 採用担当 | 初日の連絡(3行) |

| 初日 | 現場のリーダー | 案内、名前を呼ぶ、最初の仕事 |

| 1週間 | 教える人 | 1日1度の「困ったところ」 |

| 1ヶ月 | 現場のリーダー | 進捗を本人に伝える |

| 3ヶ月 | 採用担当+現場 | 十5分の面談 |

| 6ヶ月・1年 | 経営者・支配人 | 次に何を任せるかの話 |

右の3列が埋まると、流れが1本の仕事になります。埋まらない行が、あなたの宿の穴です。

1本の仕事として見ると、数字が変わる

採用の成果を「採れた人数」で見ていると、十1番目の地点が見えません。

見方を変えると、次の3つが並びます。

  • 採れた人数(地点4までの成績)
  • 3ヶ月残った人数(地点9までの成績)
  • 1年で任せられるようになった人数(地点11の成績)

3つ目を測っている宿は、多くありません。ただ、ここを見ると、採用が組織をつくる仕事として扱われます。

3つ目の数字は、採用担当だけでは作れません。現場が教えないと、任せられる人は育ちません。1本の線で見ると、採用担当と現場が同じ仕事をしていることが見えます。

分業したまま、線をつなぐ方法

担当を分けること自体は、問題ではありません。分けたまま線をつなぐには、2つで足ります。

1. 地点の引き継ぎを、1行で書く

「入社前の連絡は済み。初日はBさんが案内」のような1行です。1行があると、次の担当が動けます。

2. 3ヶ月の面談に、2人で入る

採用担当と現場のリーダーが同席します。3十分で足ります。入社前に話を聞いた人と、いま1緒に働いている人が同じ部屋にいることが効果になります。

2つとも、仕組みとしては小さいものです。ただ、これがないと、線は地点ごとに切れます。

線が切れている宿で、起きること

切れていると、次のような会話が起きます。

  • 採用担当「良い人を採りました」/現場「合わなかった」
  • 現場「教える時間がない」/採用担当「それは現場の話です」
  • 経営者「なぜ辞めるのか」/両方「わかりません」

3つとも、地点のあいだが空いていることから出ます。誰もサボっていません。ただ、線として見ていないだけです。

今週から現場で試せるアプローチ

十1の地点を紙に横に書いて、担当とやることを埋めてみてください。 埋まらない地点に、丸をつけます。

丸がついた地点が、あなたの宿で人が辞めやすい場所です。丸が3つ以上あるなら、次の採用の前に埋める価値があります。埋めると、同じ1人の採用でも、1年あとの結果が変わります。

丸が1つもないなら、あなたの宿の流れはつながっています。その場合は、線をもっと先まで伸ばしてみてください。3年目で何を任せるか。そこが、次の課題になります。



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