自己評価をどう活かすか
自己評価——集めたのに読まれない、あるいは「特にありません」で埋まる紙。自己評価は、評価の手続きでなく、評価の材料の半分です。この記事は、生かす形を置きます。
自己評価の3つの運命
• 眠る運命——集めたが、誰も読みません。本人がそれに気づくと、次から適当な字が載ります
• 儀式の運命——多くの人が「特にありません」「まだ未熟です」と書きます。本音を書いても仕方ない、と学んだ形です
• 生きる運命——面談の対話の素材になります。目指すのはここです
あなたの会社の自己評価は、どの運命をたどっていますか。
なぜ自己評価が要るのか——3つの値打ち
• 公平の半分——本人の声が入った評価は、「された評価」でなく「1緒の評価」になります
• 本人にしか見えない行——リーダーは全部を見ていません。「この行を頑張った」は、本人の目だけが拾える行です
• 自分を見る練習——自分を測る目は、キャリアの筋肉です。あなたの会社の自己評価は、どの値打ちを担っていますか
集め方——シートの4つの問い
点数でなく、言葉で集めます。
• 今期、力を入れた行は何ですか
• 大変だった行は何ですか
• 誰にも見られていない行はありますか——陰の労働の受け皿です(教えた行、支えた行——『教育担当になると評価はどうなるのか』の隙間の声)
• 来期、やってみたいことは何ですか
- 点数の自己採点は、交渉の数字を生みます。言葉の欄は、対話の素材を生みます
- 書く場所は、半ページ以上——多く書く人は、言いたい行がある人です
使い方——3つの段
• 面談の前に読む——評価者は、自分の列を決める前に本人の列を読みます。順番が変わると、読んだ行が評価の目に入らなくなります
• 差から対話を開く——「あなたは○○と書きました——私はこの行を見ていました。1緒に合わせましょう」。2つの列の差は、間違いでなく素材です
• 読んだことを返す——「あなたが書いた△△の行、読みました」。読まれた1言が、次の自己評価の運命を決めます
あなたの会社の面談では、本人の列は何分読まれていますか。
人事の設計——4つ
• フォーマットを揃える——全部署で同じ4つの問い。部署ごとに形が違うと、公平の行が揺れます
• 評価者に読み方を教える——自己評価の列の読み方を、評価者研修の項目に載せます
• 使い道を告げる——「この紙は給与を直接決める紙でなく、対話の素材です」。特に「誰にも見られていない行」は重い声が載ることがあります。使い道を告げると、声は出やすくなります
• 反映を測る——面談のあとの1行——「自己評価は、面談で活かされましたか」。あなたの会社の設計には、4つがいくつありますか
罠:3つ
• 点数で書かせる——5段の自己採点は、高い数字と低い数字の駆け引きになります。対話は生まれません
• 字数を強制する——「2百字以上」は水増しの文を生みます。空白も情報のことがあります
• 集めて捨てる——これが重い形です。読まれない紙を学んだ職場の、翌年の自己評価は空欄に近づきます
あなたの会社の設計には、どの罠がありますか。
明日の朝礼や引き継ぎで試せること
人事は、前期の自己評価を3枚だけ出して、読み直してください。
- 「評価に反映されなかった気になる行」はいくつありますか
- 見つけた数が、捨てられた素材の数です
- 次の集め方から、4つの問いの形に置き換えます
自己評価は、本人が「見られているか」を測る紙でもあります。読まれた紙は次も書かれ、捨てられた紙は次に空欄になります。活かすとは、読むことと、読んだと返すこと——あなたの会社の次の1枚から置けます。