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昇給や昇格の基準はどう決めるか

「いくら上げるか、いつ上げるか」——昇給と昇格の基準は、評価制度がお金と役に直接触れる行です。この記事は、小さな宿でも置ける基準の決め方を置きます。


基準は、何のためにあるのか

  • 人にとって——基準は地図です。次の段が見えると、宿にいる理由の行が増えます
  • 公平にとって——基準のない昇給は、正しくても「ひいき」に見えます。説明できない基準は、無い基準と同じ空気を生みます
  • 経営にとって——基準は約束の枠です。枠がないと、毎回が交渉になります

基準は、人を縛る紙でなく、約束を見える形にした紙です。あなたの会社の基準は、いま何を約束していますか。

昇給の基準——3つの行

1:何を根拠にするか

3つの素材があります——評価の結果(シートの行、『人事評価シートの項目はどう決めるか』)、できること(多能工の段表、『多能工化はどう進めるか・何から始めるか』)、役割(役の行)。3つを混ぜて置き、1つだけに頼りません。結果だけの昇給は数字の競争に、年数だけの昇給は待てば来る行になります。

2:いくら上げるか

幅の形を先に決めます——定額の1歩(段が1つ進むと1定額)か、変動の1歩(評価で幅が変わる)。小さな宿では、定額の1歩から始める形が説明しやすいです。1行で言える基準——「朝食を1人で回せたら、1歩」。

3:いつ上げるか

評価の周期に合わせます。年に1度か2度。時期が読める昇給は、生活の計画にも入ります。あなたの会社の昇給には、3つの行がいくつありますか。

昇格の基準——2つの行

• 役の行——何を回せる人でないといけませんか(フロント長、フロアリーダー)。昇格は褒美でなく、役の移動です。褒美の昇格は、役を持たない人に重い荷を渡す形になります

• 段の行——何人を育てられますか。小さな宿の昇格では、「できる」より「教えられる」が重い行です

1つ注意を置きます——1番よくできる人が、向いたリーダーになるとは限りません。プレイヤーの腕と役の腕は、別の行です。昇格には「代理の期間」を置くと、2つの行を両方見られます。

公平の形——3つの線

• 基準は公開、額は個別——段の表と1歩の形は皆が見られる場所に、個別の額は本人とだけの行に。この分け方が、公平と個別の配慮の両方を保ちます

• 例外を行で残す——「あの人は特別」が基準を1番早く溶かします。例外が必要なら、理由も1行で書き残します

• 時代の行を置く——「昔はこうだった」は基準でありません。基準には年度を置き、年に1度見直します

あなたの会社の基準には、3つの線がありますか。

お金の枠——先に置く行

昇給の基準は、人件費の予算の行でもあります。

  • 先に総額の枠を決めます——今年の昇給に使える総額(人件費率の計画の中で、『宿泊業の人件費率はどう計算するか』・『宿泊業の経営者が押さえるべき数字』)
  • 次に1歩の幅を決めます——枠÷人数の計算で、1歩が現実の額になります
  • 枠のない基準は、守れない約束になります。約束を破る基準は、無い基準より信頼を削ります

枠と基準は、同じ机の2つの行です。あなたの会社では、どちらが先に決まっていますか。片方だけ決めると、もう片方が歪みます。

罠:3つ

• 気分と勤続の昇給——「頑張っているから」「5年経ったから」。頑張りは印象で、印象の昇給は公平を失います。年数は1つの行であって、全部の行でありません

• 地図のない昇格——昇格したあとの役の中身(何を回し、誰を育て、どこまで決めるか)が無いと、昇格は名前だけの荷になります

• 1度決めたら直さない——仕事が変わると基準が古くなります。基準も年に1度、評価制度と1緒に見直します

自館の改善に向けて今日できること

昇給の基準を、1行で書いてください——「○○が1人でできたら、1歩(△△円)」。

  • 3つの行を書きます——新人の段・中堅の段・リーダーの段
  • 1行で書けた基準は、口でも説明できます
  • 昇格の基準も1行で——「○○を回せて、○人を育てられたら、△△の役」

説明できる基準は、信頼される基準です。基準の紙は、金額の紙でなく、約束の紙——あなたの会社の約束は、今日の1行から置けます。



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