語学研修はどこまでやればいいのか
語学研修——始めようとすると、「どこまでやるのか」の問いが出ます。全員に英会話か、数人でよいのか。挨拶だけで足りるのか。この記事は、範囲を決める3つの軸を置きます。
先に整理:「語学」は2つの問題
宿の「語学」の話には、2つの別々の問題が混ざります。
• 日本語の問題——外国人スタッフの日本語。支援の形の話です
• 外国語の問題——日本人スタッフが外国のお客様に対応する形。英語、中国語、韓国語——研修の話は、多くの場合こちらです
2つは道具も、投資も、目標も違います。混ぜた計画は、散ります。あなたの会社の計画は、どちらの側にありますか。この記事の3つの軸は、外国語の問題の軸です。日本語の支援は、『外国人スタッフの日本語学習をどう支援するか』の形に置いてください。
範囲を決める3つの軸
• 誰が——全員か、接客の担当か、手を挙げた数人か
• どの場面で——チェックインか、電話か、料理の説明か、緊急か
• どの深さまで——通じる/困らない/話せる
3つの軸を置かずに始める語学研修は、「みんなが少し困らない」を目指す形になりやすいです——そして、その形は1番お金がかかる割に、現場の重さを減らしにくい形です。
「どの深さ」の3つの段
段の1:通じる
決まった言い回しの段です。挨拶、数字、チェックインの定型、道案内の3つの文。十から2十の言い回しと、翻訳アプリの決まり(いつ出すか、どう見せるか)で回ります。
多くのお客様対応は、この段で回ることがあります。段の1は、費用に対して軽い段です——教材は紙1枚、練習はロープレ1回から始められます。
段の2:困らない
聞き返せる段です。相手が速いとき、知らない言葉が出たとき、「もう1度お願いします」から会話を立て直せる形。聞き取りの練習が要ります。
週に何度も外国のお客様に当たる接客の担当に、置く価値がある段です。
段の3:話せる
説明できる段です。料理の中身、温泉の効能の言い方の線、クレームの対応——自分の言葉で回せる形。
段の3は、月と年が要ります。だから宿に要るのは、段の3の数人です——重い場面で呼べる人が1人いる形。
よくある間違いは、2つです——全員を段の3に上げようとする形と、全員を段のゼロに置く形。どちらも、3つの軸を置かない計画から出ます。あなたの会社の研修は、どの段を狙っていますか。
投資の考え方:数えてから決める
語学研修の投資は、数えることから始まります。
- 月に何組の外国のお客様が来ますか
- どの場面が多く起きますか——チェックイン、電話、料理、緊急
- どの言語ですか——泊まる人の国は、予約のデータに出ています
数えた先に、答えの形が見えます。「チェックインの英語が月に2十組」の宿と、「団体のお客様の中国語が月に3組」の宿では、置く段も、人も、違います。あなたの会社の数字は、紙に書けますか。
人より先に、道具
最も軽い語学の投資は、言葉が要らない形にすることです。
- 多言語のメニューと案内
- 絵と指差しの紙——設備の使い方、朝食の形
- 翻訳アプリの決まり——出すタイミングと、画面の向き
道具が場面を軽くした分だけ、人に置く段は少なくて済みます。道具を置かずに人の語学で全部を受けると、研修の範囲は終わりがありません。あなたの会社の道具は、どの場面を軽くしていますか。
日本語の側——外国人スタッフの語学
宿が置くのは、「仕事の日本語の支援」です。日本語の学校そのものは、その人のキャリアの側です。
支援の形は3つ——指示をやさしい日本語にする、仕事の語彙の紙(客室・厨房・フロントの言葉)、読みを添えたマニュアル。3つは「研修」でなく、受け入れの形に置かれます。
行き過ぎと行かな過ぎのサイン
- 行き過ぎ:教材はきれいなのに使われない、研修が休みの時間を侵す、チェックインはできるのに電話は誰も取れない(場面が合っていない形)
- 行かな過ぎ:通訳が同じ人に集まる、「外国のお客様は受けられない」が口になる、翻訳アプリの決まりがない
サインは、3つの軸のどれかが外れた位置です。軸を置き直すと、研修は軽くなります。
日常の業務の中で意識したいこと
紙1枚に、3つの数字を書いてください。
- 先月の外国のお客様の組数
- 最も多い場面(チェックイン/電話/料理/緊急)
- 最も多い言語
3つの数字の隣に、3つの軸(誰が・どの場面で・どの深さまで)の答えを1行ずつ置いてください。語学研修は、「やらねば」でなく数えたあとに始まります。あなたの会社の3つの数字は、今日の予約データから数えられます。