年間教育計画はどう立てるか
年間教育計画——響きは大きな紙ですが、実体は「教育をカレンダーに載せる」ことです。計画があると、教育は「思い出したときにやるもの」でなくなります。この記事は、軽い立て方の話です。
年間教育計画とは何か
「誰が・何を・いつ学ぶか」を、年のカレンダーに置いたものです。役割は3つあります。
• 教育を偶然から外す——計画のない教育は、忙しい月の犠牲になります
• 経営計画の「教育の行」になる——予算と人の置き場所が、1行で見えます
• シフトの根拠になる——教える十5分の行を、先に置けます
厚いバインダーの計画は、開かれません。1枚のカレンダーが、計画の正しい重さです。
計画の4つの列
• 時の列——月。宿の季節で置きます(谷の月に教え、山の月に使う——『繁忙期に備えたクロストレーニングの進め方』)
• 人の列——段階で置きます(1年目・2〜3年目・リーダー・経営——『キャリアの段階ごとに必要な学びは違う』の表)
• 内容の列——4つの道具を混ぜます(研修・OJT・外部・学び合い——『新入社員研修のスケジュールはどう組むか』・『OJTとは何か・旅館でどう回すか』・『外部研修の選び方と社内への還元方法』・『現場での学び合いをどうつくるか』)
• 形の列——どう測るか(3段の表、1行の記録——『教育と評価をどうつなげるか』のつながり)
4つの列は、1つのグリッドに載ります。縦に月、横に段階——マスに1行です。あなたの会社の教育は、4つの列で並べられますか。
立て方:5つのステップ
• 去年を見る——去年の教育をカレンダーに並べます。記録が無いなら、今年から記録を置くのが最初のステップです
• 穴を書く——今年の穴を並べます:新人の躓きのサイン、ばらつき、属人化、外の変化(法令、設備)
• 谷から先に置く——教えるのは谷の月、使うのは山の月です
• 1枚に載せる——十2のマス、マスに1行。載らない計画は、置けない計画です
• 予算とシフトにつなぐ——経営計画の教育の行と、シフトの十5分に接続します。つながりの無い計画は、絵で終わることがあります
あなたの会社では、5つのステップのうち、いくつが今すぐ踏めますか。
4季に何を置くか(1例)
| 季節 | 置く形 |
|---|---|
| 春(繁忙期のあと) | 振り返りの教育、失敗の素材化、外部研修 |
| 夏(繁忙期の前) | クロストレーニング、安全の確認 |
| 秋(繁忙期) | 教育を置かない——使う季節です。学び合いの十5分だけ |
| 冬(谷) | 新人の備え、マニュアルと動画、リーダーの研修 |
季節は1例です。あなたの宿の山と谷は、この表と違いますか。違うなら、あなたの山と谷で置き直してください。
計画を生かす3つ
• 月に1行——やったこと、やらなかったことを1行で残します。記録のある計画は生きます
• 半年で見直す——6ヶ月あとに、マスの半分を入れ替えます。穴は半年で変わります
• 十割を目指さない——十のマスのうち7つ回れば、よい年です。十割の計画は、読まれていない計画の別名であることがあります
小さな宿の形——大きな紙1枚
5人の宿でも、計画は置けます。
- 大きな紙1枚——縦に4つの段階、横に十2の月
- 支配人と人事(または2人のリーダー)で、3十分で埋めます
- 休憩室の壁に貼ります——見える場所の計画は、チームの計画になります
紙1枚の計画は、立派なバインダーより重く働きます。あなたの会社の計画には、3つのどれがありますか。
職場の1歩を踏み出すためのヒント
十2のマスを書いて、3つだけ先に埋めてください。
- 繁忙期のマス——「教育を置かない」と書きます
- 繁忙期の前月のマス——「クロス」と書きます
- 繁忙期のあとの月のマス——「振り返り」と書きます
3つのマスが埋まったら、残り9つは穴のリストから埋めます。年間教育計画は、完璧な1枚でなく、3つのマスから始まります。あなたの会社の来年は、今日の3マスから並びます。