定着率を上げるために何から手をつけるか
「人を残すために、何から始めればいいか」——施策の候補を並べると、手が止まります。この記事は、経営者と支配人のための「手をつける順番」を置きます。
施策より先に——3つを読む
手をつける前に、読む行が3つあります。
• 去った理由を読む——4つの箱のどれが重いか
• 去り方を読む——いつ去る人が多いか。1年以内か、3年目か、繁忙期のあとか
• 残っている人を読む——長くいる人は、なぜいるか。この読みを飛ばす宿が多いです
読まないで始めた施策は、合わない場所の薬になります。あなたの会社では、3つのうちのどれを読みましたか。
手をつける順番——3つの段
読む行が揃うと、順番が見えます。
あなたの会社は、どの段にいますか。
段の1:去らせる働き方を直す
休み、シフト、連勤の行が重い宿は、ここからです。体が持たない職場は、どんな施策も載りません。土台の段です。
段の2:入り口の3ヶ月を直す
1年以内の離職が重い宿は、入口の話を直します。最初の3ヶ月の人間関係——挨拶、バディ、孤立の行です(OB の受け入れの形)。
段の3:先の見える道を置く
3年目の離職が重い宿は、道の話を置きます——地図と対話です。慣れた人が去る職場は、「先がない」の職場です。
順番は「いつ去るか」で決まります——ただ、宿によっては2つの段が同時に重いこともあります。早く去るなら入口を、慣れたあとに去るなら道を。あなたの会社の離職は、どの段の話ですか。
人間関係の行——軽い直しから
3つの段のどれも、人間関係の行を通ります。
- 人が残る理由を聞くと、処遇の前に「ここの人」の声が出ることが多いです(残る人の読みの行)
- 人間関係の直しは、小さい行から置けます——挨拶の1行、月に1度の十5分、見た行の1言。予算の要らない施策です
- 人間関係は、年に1度の行事でなく、日常の置き方で作られます(イベントの効果は日常の上にしか載りません——『チームビルディングの効果はどこで見るか』)。あなたの会社では、どの小さい行が置けますか
手をつけないもの——3つ
• すぐの給与上げ——お金の行は効きますが、形の直しの次の手です。休みがない職場に載せたお金は、流れます(人件費は資本の維持費——『人件費と人的資本は同じものではない』・『宿泊業の人件費率はどう計算するか』)
• 施策のたくさん並べ——十を1度にやると、どれも着きません。1期に1つが回る形です
• 他社の施策の写し——他所で効いた施策は、他所の読みへの薬です。あなたの会社の箱には、あなたの会社の行を置きます
今日から置ける最小の3つ
予算会議の前に、置ける行が3つあります。
• 1日に1行——「その行、見ました」の声
• 月に1つの十5分——1on1の枠
• 期に1つの問い——匿名のカード「辞めたくなるのは、どんな時ですか」
3つは、どれも今週から置けます。あなたの会社では、いくつが今週置けますか。「辞めたいです」の声が来た日の聞き方も、この3つの延長です。
施策の続け方
1期に1つを置き、次の期に去り方を読み直します。動いた行が見えたら、次の1つ。施策は点でなく線で置きます。Well-beingの行は、この線の上に載る経営の課題です——点を打つ宿より、線を引く宿に残ります。
最初の1歩としての小さな実践
施策の前に、1枚の紙を出してください——「うちは、いつ人が去っているか」。
- 1年以内が重い——入口の段から手をつけます
- 3年目が重い——道の段から手をつけます
- 繁忙期のあとが重い——働き方の段から手をつけます
「何から手をつけるか」の答えは、施策の1覧でなく、去り方の1枚の中にあります。あなたの会社の1枚は、今日から書けます。