組織づくりはサステナビリティの1部である
サステナビリティは、環境や数字の話として語られます。ただし、宿が続く根っこは、人と組織です。組織づくりは、サステナビリティの外のテーマでなく、その1部です。この記事は、その関係を置きます。
サステナビリティの3つの意味
• 環境のサステナビリティ——エネルギー、ごみ、地域の自然です
• 経営のサステナビリティ——数字、事業承継、宿の形の続き方です
• 組織のサステナビリティ——人が続き、育ち、宿を渡せることです
3つの輪は、どれも要ります。1つが欠けると、宿は続かないことがあります。あなたの宿の話には、3つの輪が載っていますか。
組織づくりが1部である理由
- 継ぐ人のいない宿は続かない——数字が良くても、継ぐ人がいなければ、そこで終わります
- 人が残らない組織は続かない——採って去られる繰り返しが、宿の根っこを削ります
- 育たない組織は続かない——次の代が育たず、文化も渡せません
3つの理由は、どれも「人」で終わります。サステナビリティの最後の輪は、組織です。
3つのつながり
• 環境と組織のつながり——省エネの規則にも、担う人が要ります。規則は、守る人がいて働きます
• 数字と組織のつながり——人件費率と離職率は、裏表です。組織が乱れると、数字も乱れることがあります
• 地域と組織のつながり——宿は地域の1部です。地域に開いた組織は、根が張ります
3つのつながりは、別々の部署の話でありません。同じ組織の中で起きます。
経営判断が分かれた事例の比較
典型的な2つを並べます(※複数の宿泊施設での実態をもとに再構成した事例です)。
- 1の宿(百年の旅館)——「百年、どう続きましたか」と聞かれ、当主は答えました——「山を守り、数字を守り、人を守りました」。山を守るのは環境(湯を守る森)、数字を守るのは経営(借金を背負わない)、人を守るのは組織(継ぐ人を1人で苦しめない)です。3つは、分けられていませんでした。悪い年には、人を守りました——それが、次の十年につながりました
- 別の宿(十5年で閉じたホテル)——数字は良かったです。環境の取り組みも、評判でした。ただし、組織が続きませんでした——1年に3割が去り、継ぐ人も去りました。閉じる日、経営は言いました——「人のほかは、揃っていた」。2つの輪は回っていましたが、組織の輪が回っていませんでした。1つの輪が欠けると、宿は止まります
差は、3つの輪を1つで見たか、2つだけを見たかです。あなたの宿の輪は、3つ回っていますか。
自館の足元を点検する4つの論点
- あなたの宿のサステナビリティに、組織の輪は入っていますか
- あなたの宿の環境の規則に、担う人は決まっていますか
- あなたの宿の離職率と人件費率は、組織の何を語っていますか
- あなたの宿は、悪い年に何を守りますか——数字ですか、人ですか
現場で共有したい1つの視点
「3つの輪の紙」を描いてください——環境・数字・組織。
- それぞれに、あなたの宿がやっている事を1つ書きます
- もっとも薄い輪に、今月の手を1つ決めます。薄い輪は、宿の続き方を決めます
あなたの宿のもっとも薄い輪は、どれですか。