宿のルールはどう決め・どう運用するか
宿のルール——就業の規則、安全、サービスの基準、人と人の約束。どう決めて、どう運用しますか。この記事は、現場リーダーの目で、ルールの全体を4つの層に分けて整理します。
宿のルールの4つの層
• 法令と安全の層——外せない根っこです。上が決め、厳しく運用します。この層に「皆で決める」はありません
• サービスの基準の層——客への扱い方、宿の性格です。経営と現場が1緒に決める層です
• 業務のルールの層——申し送り、朝礼、頼み事の形。現場が決めて、現場が運用します
• 人と人の約束の層——挨拶、感謝、呼び方。文化の層で、決めるのでなく育つものです
4つの層は、決める人も、運用の仕方も違います。層の混ぜは、ルールの混乱の1段です。あなたの宿のルールは、4つの層に分かれていますか。
決め方——層ごとに
- 1・2の層は、上から受け取る——ただし「理由」を聞きます。理由の分からないルールは、スタッフに翻訳できません
- 3の層は、3段階で決める——1人で決める物(緊急)、意見を聞いて決める物(業務)、皆で決める物(約束)。段階の分けは、『チームのルールはどう決めるか』の3つの段階です
- 4の層は、決めない——育つのを待ちます。できることは「場を置く」ことです:挨拶の朝礼、感謝の壁、呼ぶ名前の約束
運用の4つ
• 見える場所に載せる——引出しの中のルールは、無いルールと同じです。壁、ノート、朝礼の3分
• 仕事に組み込む——使われるルールは守られます。申し送りと朝礼の流れに載せます
• 例外を公に扱う——破られた時、どうするか。隠れた処理は「ルールは伸びる」を教えることがあります
• 年に1度、見直す——宿のルールも年を取ります。引退の会が、残りのルールを生かします
4つの運用のうち、忘れられやすいのは「見直し」です。あなたの宿の最後の見直しは、いつでしたか。
対応の差が生んだ2つの現場
典型的な2つを並べます(※現場で実際に見られる対照的なケースの比較です)。
- 1の宿(旅館)——ルールは厚いバインダーにありました——十年前に作られた就業の規則、5十ページ。新人は読まず、ベテランは半分だけ覚えていました。新しいリーダーはバインダーを「翻訳」しました——1の層(法令と安全)は5枚のカードにして壁へ、3の層(業務)は現場と1緒に3行に書き直して朝礼へ、4の層は触りません。5十ページは5枚と3行になり、ルールは初めて「使われる」ようになりました。厚さは歴史の印で、運用の印ではありませんでした
- 別の宿(ホテル)——ルールは薄い形でした——ただし運用は厳しい形です。総支配人は月に1度、点検しました:申し送りは書かれているか、朝礼は時間通りか。違反はその場で指摘されました。ただし、点検は上から下への1方通行でした。スタッフは「ルールは点検される物」を覚え、小さな違反を隠すようになりました。新しい総支配人は点検を「振り返り」に変えました——月に1度、現場に聞く形です:「どのルールが助けた? どのルールが窮屈?」。窮屈なルールは直されました。運用は1方の点検でなく、双方の振り返りになりました
差は、ルールを翻訳したか、運用を変えたかです。あなたの宿は、どちらから手をつけますか。
現場の状況を捉え直す4つの問い
- 自分の宿のルールは、何層にありますか——バインダーか、カードか、人の頭か
- 3の層のルールを、最後に決めたのは誰ですか
- 例外(ルールが破られた時)の扱いは、公ですか、陰ですか
- 最後の見直し・引退の会は、いつでしたか
今日、メモに残しておきたいチェック点
宿のルールを取り出して、4つの層に分けてください。
- 法令と安全、サービスの基準、業務、人と人——各の層のルールの数が、ルールの地図の最初のページです
- 分けたあと、3の層の1枚を朝礼に載せます。運用は1枚から始まります
あなたの宿の4つの層には、いくつずつ載りますか。