Organization / 組織づくり権限・意思決定
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人材育成の組織的な仕組みをどうつくるか

育成は「OJTと気合」に任されがちです。ただし、任せた育成は人に依存し、去りと共に消えます。組織的な仕組みは、作れます。この記事は、その作りの段です。


なぜ「仕組み」が要るのか——3つの理由

• 人は常在でない——育成が1人の優秀な先輩に依存すると、その人の去りで終わります

• 公平——育成の機会が偏ると、不満の声になります。仕組みは、機会の公平を守ります

• 速さ——仕組みがあると、新人の1人立ちの時間が短くなります。短くなった時間は、客に向かいます

3つの理由は、どれも「人の善意」に頼らない形です。あなたの会社の育成は、今、何に頼っていますか。

育成の仕組みの4つの要素

• 技の地図——何の役が、何の技を要するか。地図が、学ぶ先を見せます

• 道の地図——その技を、どう学ぶか。OJT、研修、ローテの道です

• 教える人——誰が教えるか、教える人をどう育てるか。教える質は、教え手の育成にかかっています

• 時間と予算——育成には「守られた時間」が要ります。繁忙に食われる育成は、続きません

4つの要素のうち、自分の会社に無い物はどれですか。

つくり方の5つの段

• 基本の技を3つ決める——全部を教えません。まず、宿を支える3つの基本の技です

• 各の技に人を当てる——誰が教えるかを決めます。「手が空いた人」に任せません

• シフトに組む——勤務の時間の中に、育成の時間を保護します。退勤あとの1時間は、育成でなく残業です

• 記録を残す——誰が、何を、どこまで学んだか。記録が、次の育成を見せます

• 年に1度、見直す——技は変わります。変わらない仕組みは、古くなります。あなたの育て方に、どの段が足りませんか

2人の人事の物語

典型的な2人を並べます(※複数の宿泊施設での実態をもとに再構成した事例です)。

  • 1の宿(ホテル)——人事は育成を「OJT任せ」にしていました——新人は先輩について覚える形です。ただし、先輩は忙しく、教える物は人によって違いました:1の先輩は全部を教え、別の先輩は少しも教えませんでした。3ヶ月のあと、新人の技の差は2倍でした。人事は仕組みを作りました——5つの基本の技の地図(チェックイン、電話、朝食の出し、苦情の受け、予約の道具)、技ごとに2人の教え手、育成の時間は「週に2時間、シフトに組む」形です。半年のあと、新人の技の差は縮まり、教え手は言いました——「教えるのが楽になった。地図があるので」。仕組みは、新人のためだけでなく、教え手のためでもありました
  • 別の宿(旅館)——人事は仕組みを作りました——ただし、着地しませんでした。研修の計画は3ヶ月分で、繁忙にしばしば潰される形です。人事は1つだけ変えました——研修を閑散の時間でなく「繁忙のあけの朝」に移しました。繁忙のあけの朝は、皆がいて、気持ちが「1区切り」でした。同じ研修が、時間を変えて着地しました。育成の仕組みは、内容でなく「時間の置き場所」で生きることがあります

差は、仕組みを作ったか、時間を作ったかです。2つは両方要ります。あなたの会社の育成に足りないのは、どちらですか。

自館の現状を振り返る4つの視点

  • あなたの会社の育成は、基本の技の地図をいくつ持っていますか
  • 各の技の教え手は、2人ずつ決まっていますか
  • 育成の時間は、シフトに組まれていますか、「手が空いたら」ですか
  • 育成の仕組みの最後の見直しは、いつでしたか

現場の負担を減らす最初の1手

基本の技を3つ、紙に書いてください。

  • それから、3つの技ごとに、2人の教え手を当てます。仕組みは、6つのマスの表から始まります
  • 表ができたら、週の2時間をシフトに組みます。時間の保護が、仕組みの心臓です

あなたの会社の3つの技は、何ですか。



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