FROM EARTH TO HOTEL / KNOWLEDGE ARCHIVE
理想論ではなく、現場の数字と改善の工夫から紐解く ホテル・宿のサステナビリティ。 コスト削減と選ばれる価値を両立するための、 500の実践事例アーカイブです。
EDITOR'S SELECTION
タイムカードは6時から。だが、厨房の明かりは5時過ぎにはついている。記録に残らない早出は、誰かの善意で回っている宿の、いちばん見えにくいほころびだ。
事例を読む捨てる前に、その食材の値段を見る。アラブ首長国連邦の190室のリゾートは、それを厨房の習慣にした。2018年11月から2019年7月までに食品廃棄は54%減り、浮いたお金は料理の質に回った。
事例を読む高速道路の分岐点に立つ、長く空きビルだったコンクリートの塊。建築家でもあるオーナーはそれを、ガスを一切使わないホテルに変え、光熱費を一般的なホテルの約4分の1に抑えた。鍵は、電気をたくさん作ることより先に、電気を使わない建物にしたことだった。
事例を読むTHE KNOWLEDGE LIBRARY
テーマやSDGsゴールから、必要な知識を探せます。
マレーシアからの輸入水にも頼る島国シンガポール。386室のカールトン・シティ・ホテルは、空調から落ちる水を冷却塔に回し、ベッドの上のカード1枚で洗濯の水を減らした。国の最高位の水の賞を受けたホテルがやったのは、大きな設備投資ではなく、水の行き先を一つずつ見直すことだった。
モルディブの離島リゾート、ソネバ・フシには、ゴミ捨て場の代わりに「エコ・セントロ」がある。ソネバは廃棄物の扱いを利益を生む部門と位置づけ、グループ全体でリサイクル率を27%から90%に上げた。ただ、本人たちがいちばんの教訓に挙げたのは、リサイクルではなく、そもそも捨てないことだった。
タイ南部の島に立つシックスセンシズ・ヤオノイでは、水は敷地の井戸から汲んで自分たちで瓶に詰め、ストローはレモングラスの茎を使う。グループが掲げた「プラスチック・フリー2022」の中で、プラスチックを使わない厨房の試作を任されたのが、このリゾートだった。
マーロン・ブランドが愛した南太平洋の環礁テティアロア。そこに立つリゾート「ザ・ブランド」は、研究所を寄贈し、島からネズミを追い出す取り組みを支えてきた。2024〜2025年の季節には、浜辺から1万5,614匹のアオウミガメの子が海へ向かった。この島では、贅沢と保全が同じ方向を向いている。
砂糖工場の梁、植物園の倒木、蒸留所の床板、竜巻で剥がれた屋根のゴム。ニューヨークの1ホテル・ブルックリン・ブリッジは、建物の材料の54%を地域の材料と再生材でまかなった。捨てられるはずだったものが、このホテルでは、来歴を語る主役になっている。
シンガポールの367室のホテルは、敷地のおよそ2倍にあたる15,000㎡の緑を、高層の建物に積み上げた。緑は飾りではない。日差しを遮り、建物を冷やし、雨水で育つ。都市の真ん中で、ホテルが公園の続きになっている。
カリブ海のアルバ島にある104室のリゾートは、2018年8月、カリブ海で初めてカーボンニュートラル認証を取得したホテルになった。近道はなかった。環境認証を地図にして、電気、水、食べ残し、ごみをひとつずつ測り、減らしてきた。その積み重ねが、国連の気候行動賞につながった。
ケープタウン国際空港のすぐそばに、「アフリカで最も緑のホテル」を名乗るホテルがある。ホテル・ヴェルデの151室は、地下に掘った100本の穴と、一年中変わらない地面の温度を使って、冷やし、温めている。ホテルによると、ケープタウンのどのホテルよりも70%エネルギー効率が高い。
カナダ東端の小さな島に、29室のホテルがある。フォゴ・アイランド・インは、慈善団体が所有し、運営で生まれた黒字をすべて島の地域づくりに戻している。タラ漁の崩壊で揺らいだ島で、ホテルは、お金を島の中で回す「エンジン」として生まれた。
障がいのある人と一緒に働く。そう聞くと、多くの宿は「設備」から考え始める。スロープ、手すり、点字。もちろん大切だ。だが、最初に変わるのは、たいてい設備ではない。一緒に働くスタッフの「見え方」だ。
シフトの公平さは、勤務表の上だけでは測れない。希望を「言えたかどうか」で、休めるかどうかが決まってしまうことがあるからだ。
制服は、スタッフが毎日いちばん長く身につけるものだ。それなのに、着る人の声を聞いて決めたという宿は、意外に少ない。
北欧最大のホテルチェーン、スカンディックのアクセシビリティ(使いやすさ)の取り組みは、本社に車椅子を借りてくるところから始まった。2003年のことだ。そこで生まれたチェックリストは、93項目から始まり、20年以上かけて形を変えてきた。今は、建物や設備についての112項目と、日々の運営についての6つの手順になっている。
米国ノースカロライナ州グリーンズボロに、147室のプロキシミティ・ホテルがある。2008年10月、米国グリーンビルディング協会の環境認証「LEED」で、最高位のプラチナを取った。米国のホテルで初めてのことだった。それでいて、米国自動車協会(AAA)の格付けで4ダイヤモンドを得た高級ホテルでもある。
東アフリカ、ザンジバルの沖に、宿泊用のバンガローが7棟しかない小さな島がある。チュンベ島だ。島の西側のサンゴ礁は、1994年から漁も採取も一切認められない「獲らない海」になった。その保護区を動かすお金を生んでいるのが、7棟のエコロッジだ。
コペンハーゲンのレストラン、ノーマには、厨房と並んで発酵の研究室がある。野菜の皮や搾りかす、肉の切れ端。ふつうなら捨てるものが、そこでは酢や味噌、魚醤のような調味料の材料になる。ホテルの厨房にも持ち帰れる考え方と、その限界を見ていく。
アムステルダムのアムステル川沿いに、288室のホテルがある。2018年に「QO(キューオー)」として開業し、2022年からは「ルビー・エマ」の名で営業している。設計の目標は、エネルギー、排水、材料の「輪」を、できる限り建物の中で閉じることだった。屋上には、魚と野菜を一緒に育てる温室までつくられた。
ウィーンに、難民として逃れてきた人たちがホテルの仕事を学び、働くホテルがある。カトリック系の支援団体カリタスが2015年に開いた「マグダス・ホテル」だ。運営する会社によると、これまでに約100人の難民経験者が、ここでキャリアを始めた。その多くは今、ほかの職場で働いている。
宿の仕事は、朝が早く、夜が遅い。そして、その時間は、保育園が開いている時間と重ならない。子育て中のスタッフが辞めていく理由は、やる気の問題ではなく、時間の問題であることが多い。
カナダ・バンクーバーの港に面したホテル「フェアモント・ウォーターフロント」。その3階のテラスに、2,100平方フィート(約195㎡)の菜園がある。2022年に日本経済新聞社の雑誌に載ったカナダ観光局の記事によると、この屋上では、5つの巣箱で約25万匹のミツバチが暮らしている。
ノルウェー北部、北極圏のすぐ上にあるスヴァルティセン氷河。その麓のフィヨルドに、円い輪のようなホテルを浮かべる計画がある。名前は「スヴァルト」。設計したノルウェーの建築事務所スノヘッタは、使うエネルギーより多くのエネルギーを生む「パワーハウス」という基準のホテルを目指した。
ロンドン東部、ロイヤル・ヴィクトリア・ドック。テムズ川につながる船だまりに、ホテルが一つ浮かんでいる。「グッド・ホテル・ロンドン」だ。運営会社は自らを「社会的企業」と呼び、配当を出さずに利益を人に回すと説明する。長く仕事に就けなかった地元の人をホテルの仕事に迎え、遠い国の子どもの学びを支える。
インド洋の島国モーリシャス。その東海岸、ベル・マールの村の近くに、174のスイートと12のヴィラを持つリゾート「LUX* ベル・マール」がある。このリゾートは、自前の有機農園を持っている。そして、厨房の食品ロスを、外部の監査で確かめる仕組みにも参加してきた。
スイス西部、ヴァレー州のレ・セルニエ村。ダン・デュ・ミディの山並みのふもと、標高1,400mの斜面に、丸いドームの客室が並ぶ。「ホワイトポッド」だ。ドームの色は季節で変わり、冬は雪にとけこむ白、夏は草地にとけこむ緑になる。
インドネシア・バリ島のスミニャック。浜辺に面した「デサ・ポテトヘッド」は、225室のホテルに6つのレストランやビーチクラブが集まる複合施設だ。2016年、ここで出るごみの半分は埋め立て地に送られていた。6年後、その割合は5%になった。
ニュージーランド南島、ワカティプ湖の北の端にある小さな町グレノーキー。道の行き止まりに、エコロッジ「ザ・ヘッドウォーターズ」がある。589枚の太陽光パネルで、使う以上の電気をつくり、利益はすべて町の信託に入る。
マレーシア北西部、ランカウイ島の北西の端。古い熱帯雨林とダタイ湾のあいだに、121の客室とヴィラを持つリゾート「ザ・ダタイ・ランカウイ」がある。2024年、このリゾートは、出た固形ごみの96%を敷地の中で処理した。その数字を、課題と一緒に毎年公開している。
インドネシア・バリ島の南、ブキット半島。乾いたサバンナの続く崖の上に、「アリラ・ヴィラズ・ウルワツ」は2009年6月1日に開業した。設計はシンガポールの建築事務所WOHA。建物は、最初から「環境に持続可能な開発」として計画された。
ペルー、マチュピチュ遺跡のふもとの町。雲霧林の中に、83棟の日干しれんがの家が並ぶホテル「インカテラ・マチュピチュ・プエブロ」がある。50年前、この土地は牛の放牧と茶の栽培に使われていた。今、その庭には372種の在来の蘭が育つ。
インドネシア・バリ島、ウブドの郊外。アユン川へ落ちこむ谷の尾根に、「バンブー・インダ」はある。名前は「美しい竹」という意味だ。宿の公式サイトは、自分たちを「偶然できたホテル」と呼ぶ。始まりは2005年。ジャワ島の古い婚礼の家を11棟、自宅の隣に置き、家族や友人の泊まる場所にしたことだった。
ヒマラヤの王国ブータン。「シックス・センシズ・ブータン」は、一つのホテルではない。首都ティンプー、プナカ、パロ、ガンテイ、ブムタンの5か所に、それぞれ別の小さなロッジを持つ。客は、最大で5つのロッジに泊まりながら国を巡る。ガンテイのロッジがあるポブジカの谷には、冬になるとオグロヅルが渡ってくる。シックス・センシズは、この旅を「カムサ(王の散歩)」と呼んでいる。
オランダ・ユトレヒト。中央駅のすぐそばに、ガラス張りの2階建ての建物がある。レストランと会議室、屋内の菜園を備えた「ザ・グリーンハウス」だ。2018年4月に開業した。ホテルではないが、宿の建て方と備品の持ち方を考えるうえで、参考になる例だ。この建物は、最初から15年たったらばらして、別の場所で建て直せるように設計されている。
スリランカの中部、古代の岩の城塞シギリヤから7キロほど。「ジェットウィング・ヴィル・ウヤナ」は、湖のほとりに広がる宿だ。敷地は28エーカー(約11ヘクタール)。2006年に開業した。宿は5つの生き物のすみかにまたがって広がり、客室は庭、田んぼ、水辺、森に建っている。
中米コスタリカの南、太平洋に突き出たオサ半島。「ラパ・リオス」は、熱帯雨林が海と出会う場所に建つ17室のエコロッジだ。1993年に開業した。名前は「コンゴウインコの川」という意味だ。創業者たちが、ジャングルの上をそろって飛ぶコンゴウインコの群れを見て名づけた。ロッジは、1,000エーカー(約400ヘクタール)を超える森を守っている。
南アフリカの北東部、リンポポ州。クルーガー国立公園の西に広がる「グレーター・マカラリ私設自然保護区」に、「ガロンガ・サファリ・キャンプ」はある。名前は、南アフリカの言葉の一つで「秘密がばれた」という意味だという。メインのキャンプは6つのテントのスイートで、泊まれるのは最大12人。三つのキャンプを合わせても、最大28人だ。
南アフリカの南端に近い西ケープ州。ウォーカー湾を見下ろす丘に、「グルートボス私設自然保護区」がある。辺りを覆うのは「フィンボス」と呼ばれる低い木と草花の植生で、この地域にしかない植物が多い。保護区の宿は、この植生と、古いミルクウッドの森に囲まれている。
エクアドルの首都キトの北西、アンデス山脈の西の斜面に広がる雲霧林に、「マシュピ・ロッジ」がある。ガラス張りの建物に泊まれるのは、最大47人。ロッジは3,200ヘクタールの私設保護区の中にあり、この一帯は、世界でも生き物の種類が特に多い地域として知られる。公式サイトによると、ユネスコの生物圏保存地域にも含まれ、ここにしかいない種の割合が地球上で最も高い地域の一つだという。
フィリピン西部、パラワン島の北の端にあるエルニド。石灰岩の島々が浮かぶバクイット湾は、サンゴ礁や海の生き物の豊かさで知られ、一帯は保護区に指定されている。この湾と周りの海の小さな島々で、「エルニド・リゾーツ」は島のリゾートを運営している。
カンボジア南西部に広がるカルダモンの熱帯雨林は、アジアでも特に生き物の種類が多い場所の一つだ。その森の川沿いに、15張りのテントだけの宿「シンタ・マニ・ワイルド」がある。客は、見晴らしの塔から川の上をジップラインで渡って、宿に着く。滞在は3泊からだ。
オーストラリアの中央部、赤い砂丘が続く砂漠に、巨大な一枚岩ウルルがそびえる。ウルルと、近くの岩山カタ・ジュタを含む国立公園は、まず自然の価値で、のちに文化の価値でも世界遺産に登録された。この土地の先住民アナングの人たちにとって、どちらも大切な意味を持つ場所だ。国立公園の土地は1985年10月26日に伝統的な所有者へ正式に返され、いまは国の機関とアナングの人たちが共同で管理している。
モルディブの北部、ヌーヌ環礁。メドゥファル島と、その周りに広がるラグーンに、リゾート「ソネバ・ジャニ」がある。水の上に建つヴィラには、ラグーンへすべり降りる滑り台がつき、開け閉めできる屋根を備えたものもある。
モンゴル南部のゴビ砂漠。古い岩絵が残る土地に、40張りのゲルが並ぶ宿「スリー・キャメル・ロッジ」がある。ゲルは、遊牧民が使ってきたフェルトと帆布の住まいだ。中央の建物は伝統的な仏教寺院の建て方にならい、屋根の木組みには釘を一本も使っていない。
シンガポールからフェリーと車、ボートを乗り継いで3時間足らず。インドネシアのビンタン島の東の沖に、「ニコイ島」がある。白い砂浜とサンゴ礁に囲まれた小さな島に、ヴィラが点在している。
インドネシアの北の端、南シナ海に浮かぶアナンバス諸島。その一角に、六つの島からなる私有のリゾート「バワ・リザーブ」がある。いちばん近い島まで30海里離れていて、島々には独自の生き物の世界が残っている。
シンガポールの中心のビジネス街。ガラスとコンクリートのビルが並ぶ中に、一棟だけ、緑に覆われた塔が立っている。「オアシア・ホテル・ダウンタウン」だ。高さは約190メートル。赤いアルミの網が建物を包み、その網を、21種類のつる植物がはい上がっている。
タンザニアの沖、インド洋に浮かぶザンジバル島。インド洋を望む場所に、「ホテル・ヴェルデ・ザンジバル」がある。古い街並みで知られるストーンタウンの散策にも出かけられる。プールや遊具のある家族向けのリゾートで、ホテルは自らを「ザンジバルで最も緑のホテル」と呼んでいる。
アメリカ・フロリダ州のマイアミビーチ。アールデコの建物が並ぶ通りに、約600フィート(約180メートル)の白い砂浜に面したホテル「1ホテル・サウスビーチ」がある。2015年に開業した、自然をテーマにするホテルブランド「1ホテルズ」の最初のホテルだ。
ポルトガル北部、ドウロ川の流れる谷。急な斜面に段々のブドウ畑が続き、この一帯は世界遺産のワイン産地に登録されている。その丘の上に、19世紀の館を改装したリゾート「シックスセンシズ・ドウロ・バレー」がある。足元にはドウロ川が流れ、客室やヴィラは、菜園とブドウ畑に囲まれている。
ニューヨーク、マンハッタン。6番街と58丁目の角、セントラルパークから歩いてすぐの場所に、「1ホテル・セントラルパーク」がある。外壁は3万6,000株のツタに覆われ、館内も合わせると、約4万の植物が育っている。
モルディブとタイで高級リゾートを手がけてきたソネバは、2008年、客室の売上の2%を環境のために取り分ける仕組みを始めた。国に決められた税ではない。会社が自分で決めた負担金だ。
インドネシアの東の端、ラジャ・アンパットの南に、バトビティムという小さな島がある。2005年、ダイビングに親しんでいたアンドリュー・マイナーズとマリット・マイナーズは、この島で、使われなくなったばかりのサメ漁のキャンプを見つけた。サメを捕ってヒレだけを切り取るための場所だった。
インドネシアのスンバ島。1980年代の終わり、クロード・グレイヴスとペトラ・グレイヴスはこの島に移り住み、のちにリゾート「ニヒワトゥ」(現在のNIHI Sumba)となる宿をつくり始めた。
オーストラリア南東部、シドニーから車で3時間ほどの世界遺産「グレーター・ブルー・マウンテンズ」。砂岩の崖に囲まれたウォルガン・バレーに、2009年10月、エミレーツ航空が高級リゾートを開いた。5年をかけて計画したものだ。
オーストラリアの南に浮かぶタスマニア島。その東海岸、フレシネ半島に、2010年、高級ロッジ「サファイア・フレシネ」が開いた。ピンク色の花こう岩の山々「ハザーズ」を望む場所だ。
中米ニカラグアの古い町グラナダ。その沖のニカラグア湖には、「グラナダの小島群」と呼ばれる小さな島々が浮かぶ。その一つに、「ジカロ・アイランド・エコロッジ」がある。島にあるのは、2階建ての「カシータ(小さな家)」が9棟だけだ。
南米チリの南の果て、パタゴニア。トーレス・デル・パイネ国立公園のそばのサルミエント湖のほとりに、「ティエラ・パタゴニア」がある。40室のホテルだ。
ペルーのクスコとマチュピチュの間に、「インカの聖なる谷」と呼ばれる谷がある。アンデスの中でも過ごしやすい気候に恵まれ、インカの人々が畑を開き、トウモロコシやジャガイモなどを育てた土地だ。絵のような村々、民芸品、人々の温かさ。旅人が探しに来る「本当のペルー」が、今もこの谷に残っている。
南米チリの北部に広がるアタカマ砂漠。極地をのぞけば、世界で最も乾いた場所とされる。その砂漠のオアシスの村、サンペドロ・デ・アタカマの外れに、「ティエラ・アタカマ」がある。28室のホテルだ。
南米チリのパタゴニア、トーレス・デル・パイネ国立公園。その境界のすぐ外に、「アワシ・パタゴニア」がある。名前の「アワシ」は、南米の先住民の言葉ケチュア語で「家」を意味する「ワシ」から来ている。
南米チリの南の果て、トーレス・デル・パイネ国立公園。その中心、ペオエ湖のほとりに、「エクスプローラ・トーレス・デル・パイネ」がある。1993年に開業した、この公園の中心に建つ唯一のホテルだ。
南米チリのパタゴニア、トーレス・デル・パイネ。国立公園から数キロの場所、トロ湖のほとりの在来の森の中に、白く丸いテントが点在する。「パタゴニア・キャンプ」だ。
南米アルゼンチンのパタゴニア。氷河の玄関口となる町エル・カラファテと、ロス・グラシアレス国立公園の間に、「エオロ」がある。スペイン語で、ギリシャ神話の風の神アイオロスを指す名前だ。
アルゼンチン北部、ブラジルとパラグアイとの国境に近いミシオネス州。世界有数の滝、イグアスの滝から車で15分ほどのイグアス川のほとりに、「アワシ・イグアス」がある。
南米エクアドルの沖、およそ1,000キロ。太平洋に浮かぶガラパゴス諸島は、ここにしかいない生き物が暮らす島々として知られる。その中心にあるサンタクルス島の、すでに活動を終えた火山の火口のふちに、「ピカイア・ロッジ」が建っている。
南米エクアドルの首都キトから、車で2時間ほど。アンデス山脈の西の斜面に、「チョコ」と呼ばれる熱帯の森が広がっている。地球上で特に生き物の種類が多い場所のひとつで、その森も今、失われつつある。この森の中に建つのが、ガラス張りの「マシュピ・ロッジ」だ。泊まれるのは最大47人。
南米大陸から西へ、およそ3,700キロ。太平洋にぽつんと浮かぶイースター島は、ラパ・ヌイとも呼ばれる。人が暮らす島としては、世界で最も遠く離れた場所のひとつだ。巨大な石像「モアイ」で知られるこの島の、唯一の町ハンガ・ロアの外れの草原に、「エクスプローラ・ラパ・ヌイ」がある。
南米ペルーとボリビアの国境にまたがるチチカカ湖。インカの人々が、人間の文明が生まれた聖なる場所と考えた湖だ。その標高3,810メートルの湖に突き出た小さな半島に、18室のロッジ「ティティラカ」が建っている。
ブラジルとアルゼンチンの国境に、世界有数の大きな滝、イグアスの滝がある。そのブラジル側を守るイグアス国立公園の中に、ホテル「ホテル・ダス・カタラタス」が建っている。ブラジル側の国立公園の中にある、ただ一つのホテルだ。客室とスイートは合わせて176室。
中米コスタリカの南、太平洋に突き出たオサ半島。熱帯雨林が海と出会う場所に、1993年に開業したエコロッジ「ラパ・リオス」がある。名前の意味は「コンゴウインコの川」。ロッジは1,000エーカーの私設の自然保護区の中にあり、隣には10万エーカーのコルコバード国立公園が広がる。
中米コスタリカの大西洋側、パクアレ川が大きく曲がる場所に、「パクアレ・ロッジ」がある。運営するのは、コスタリカでいくつものロッジを営む「ボエナ」だ。340ヘクタールの守られた森の中に、建っているのはわずか20棟。
中米コスタリカの北部、円すい形の美しいアレナル火山のふもとに、ラ・フォルトゥナという町がある。その近くの丘の上に、テントの宿「ナヤラ・テンテッド・キャンプ」が建っている。火山を望む崖の上のテントからは、眼下に熱帯の森が広がる。
中米パナマの太平洋側、チリキ湾。本土の海岸から20マイル(約32キロ)沖に、14の火山島からなる「イスラス・セカス」諸島がある。このうち13の島は手つかずのまま残され、宿泊施設があるのは一つの島だけだ。首都パナマシティからは、専用の小型機でおよそ1時間で着く。
中米ベリーズの西部、カヨ地区。10万7,000エーカー(約4万3,000ヘクタール)の「マウンテン・パイン・リッジ森林保護区」の中を、プリヴァション川が流れている。その川岸に、20室の「ブランカノー・ロッジ」がある。
中米ベリーズの南の海岸から、細長い半島が海に突き出している。プラセンシア半島だ。東にはカリブ海と、ユネスコの世界遺産に登録されたベリーズのサンゴ礁が広がり、西には穏やかなプラセンシアの潟がある。この半島の幅いっぱいに建つのが、浜辺の宿「タートル・イン」だ。
カリブ海に浮かぶドミニカ国は、「ネイチャー・アイランド(自然の島)」と呼ばれる。その南東の海岸、ユネスコの世界遺産モルヌ・トロワ・ピトン国立公園のふもとで、澄んだロザリー川が大西洋に流れ込む。この河口の22エーカーの土地に建っていたのが、28室の宿「ロザリー・ベイ」だ。首都ロゾーから車で45分ほどの場所にある。
カリブ海の島国ドミニカ。森が海に落ち込む崖の上に、ヴィラだけの宿「シークレット・ベイ」がある。公式サイトによると、ヴィラは27棟。どれも専用の小さなプールを備え、森と海を見下ろすように建っている。崖の下には、カリオ川が海に注ぐティベイの浜がある。
メキシコのユカタン半島。州都メリダから車で25分ほどの森の中に、古いアシエンダ(大農園の屋敷)がある。アシエンダ・チョチョラだ。ここに、40棟のカシータ(小さな一戸建ての客室)が点在する宿「シャブレ・ユカタン」が建っている。
インド洋に浮かぶセーシェルのフェリシテ島。大きな花崗岩の岩と、ひっそりとした浜と、熱帯の森の島だ。ここに建つのが、30棟のプールつきヴィラと3つの邸宅からなる「シックスセンシズ・ジルパシオン」である。本島のマヘ島からヘリコプターで20分、プララン島からは高速船で20分かかる。
アラビア半島の東の端、オマーン。首都マスカットの空港から174キロ、車で2時間半ほど走ると、ハジャル山脈の中に入っていく。標高2,000メートル。崖のふちに、石づくりの宿「アリラ・ジャバル・アクダル」が建っている。
アフリカ南西部、ナミビアのナミブ砂漠。赤い砂丘がどこまでも続く土地に、1万2,715ヘクタールの私設の保護区がある。ナミブランド自然保護区と、ナミブ・ナウクルフト国立公園に接する土地だ。国立公園の中には、ユネスコの世界遺産「ナミブ砂海」が広がる。
ベトナム南部の沖合に、小さな島々が連なっている。コンダオ諸島だ。ホーチミン市から飛行機で45分。島の多くは森におおわれた山で、群島の大部分は保護されている。海の一部は、湿地を守る国際的な条約「ラムサール条約」にも登録されている。
カンボジアの南の海岸、リアムの沖。船で10分足らずの場所に、小さな島が浮かんでいる。コー・ルッセイ、英語では「バンブー島」と呼ばれる島だ。クメール語の「ルッセイ」は竹を意味し、島をおおう竹の多さから名づけられた。
南アフリカの東の端、クワズール・ナタール州の北部に、「プンダ私営動物保護区」がある。インド洋の海岸や、世界遺産の湿地公園イシマンガリソにも近い場所だ。その保護区の中の、背の高い木が天井のようにおおう森に、宿「アンドビヨンド・プンダ・フォレスト・ロッジ」が建っている。
アラビア半島の東の先、オマーンの北のムサンダム半島。けわしい岩山と海にはさまれた入り江に、リゾート「シックスセンシズ・ジギーベイ」がある。ドバイから車で120分ほど。片側には岩山がそびえ、もう片側には1.6キロの白い砂浜が続く。宿へは四輪駆動車で山道を下るか、海抜293メートルの山の上からパラグライダーで飛んで入ることもできる。
南アフリカの東、モザンビークとの国境に沿って、クルーガー国立公園が広がる。その南東の奥に、宿の会社シンギタが運営を任された、およそ3万3,000エーカー(約1万3,000ヘクタール)の土地がある。国立公園の中の土地の運営を、民間の会社に任せる仕組みで、シンギタがこの土地を任されたのは2001年だった。
インドネシアのバリ島。にぎやかな南部の町から離れた東の海岸に、マンギスという土地がある。バリで最も高く、最も神聖な山とされるアグン山と、海との間。ココヤシの林の中に、リゾート「アリラ・マンギス」が建っている。空港からは車で90分ほどだ。
カンボジアの南の海岸。本土の専用の船着き場から、船で15分ほど渡った先に、クラベイ島がある。広さ30エーカー(12ヘクタール)、東京ドーム2個半ほどの小さな島だ。本土の船着き場までは、シアヌークビルの空港から車で10分ほど。首都プノンペンからは、車で2時間ほどで着く。島は、本土のリアム国立公園の沖にある。
アフリカ東部、タンザニアのザンジバル島。その北東の端の沖に、ムネンバ島という小さな島がある。島の端から端まで、わずか1.5キロ。ザンジバルの空港か、古い港町ストーンタウンから車で1時間半ほど走り、そこから船で10分から15分ほど渡る。
インドネシアのバリ島。島のまん中の山すその町ウブドは、100年以上にわたって、バリの絵や彫刻、踊りの中心であり続けてきた。そのウブドの町から5キロほど離れたパヤンガンの村に、リゾート「アリラ・ウブド」がある。
インド洋に浮かぶモルディブ。南にあるラーム環礁に、リゾート「シックスセンシズ・ラーム」がある。宿の資料によると、ラーム環礁でただ一つの5つ星のリゾートだ。部屋は、海の上と浜に建つ94棟のヴィラで、地元の持続可能な材料で建てられている。海の上の施設は、モルディブでも最大級の大きさだ。
インドネシアのバリ島。南西の海岸には、クタやレギャンの町から北へ、5マイル(約8キロ)にわたって砂浜が続く。初心者向けの波と夕日で知られ、にぎやかなビーチクラブも並ぶ。その浜の、北の静かな端に建つのが、ビーチリゾート「アリラ・スミニャック」だ。すぐ近くには、バリでも独特な寺として知られるプラ・プティトゥンゲットがある。
アフリカ東部、タンザニアの北部。ンゴロンゴロ・クレーターは、火山が崩れてできた大きなくぼ地「カルデラ」だ。形がそのまま残るカルデラとしては、世界最大とされる。くぼ地の底には、たくさんの野生の動物が暮らしている。
インド北西部、ラージャスターン州。州都ジャイプルから車で2時間半ほど走ると、バルワラという村に着く。野生のトラで知られるランタンボール国立公園までは、車で30分ほどだ。
アフリカ東部、ケニアのマサイマラ国立保護区。どこまでも続く草原を、毎年、数えきれないほどの動物が移動していく。宿の資料によると、その数は150万頭を超えるヌーに、50万頭のシマウマ、20万頭のトムソンガゼルなど。動物たちは雨を追って、タンザニアのセレンゲティとマサイマラの間を、800キロ以上も移動する。
インドネシアのバリ島。南西の海岸にあるタバナンは、島でいちばんの米どころとして知られる。火山の山並みの下に緑の棚田が広がり、その先で、黒い砂浜がインド洋へとなだらかに続いている。空港からは車で1時間あまり、海の上の岩に建つ名高い寺タナロットからは、25分ほどの距離だ。
アフリカ南部、ボツワナのオカバンゴ・デルタ。川の水が海に出ずに、内陸の乾いた土地に広がってできた、広大な湿地だ。英国の建築誌の記事によると、この地域は世界遺産に登録されている。
トルコの南西部、エーゲ海に面したボドルム。その北の海岸に、リゾート「シックスセンシズ・カプランカヤ」がある。宿の資料によると、常緑の木や野生のオリーブ、イトスギに覆われたなだらかな丘に、トルコ石のような色の海の波が寄せる。近くには、古代の世界の七不思議のうち2つの跡がある。宿からは、古代ギリシャの都市ミレトスや、エフェソスのアルテミス神殿の跡などを訪ねる旅に出かけられ、船でギリシャの島々に渡ることもできる。近くのミラス空港からは、ヘリコプターで10分、天気が悪い時は車で50分ほどだ。
シンガポールから船で45分。インドネシアのビンタン島の北の海岸に、森と海にはさまれた斜面がある。ここに、リゾート「アリラ・ヴィラズ・ビンタン」を建てる計画が進められてきた。設計したのは、シンガポールの建築事務所WOHAだ。シンガポールの都心で、建物の中に空中庭園を重ねたホテル「パークロイヤル・コレクション・ピッカリング」(#009)を設計した事務所でもある。2016年の業界誌の記事によると、計画の広さは14.4ヘクタール。住宅と小さなホテル、それに美術館や画廊、店、レストラン、スパが集まる「村」を、一緒につくる計画だった。
アメリカ・カリフォルニア州のワインの産地、ナパバレー。その中心の町ヨントビルに、ホテル「バルデッソーノ」がある。ホテルのサイトによると、この土地は1926年に、イタリアから来たジョンとルーシーのバルデッソーノ夫妻が、親族と一緒に買った20エーカーのぶどう畑と屋敷だった。いまは、そのうちの5エーカーにホテルが建つ。ルーシーが手入れした「ルーシーの庭」は今も残り、ホテルのレストランに野菜を届けている。
アメリカ・カリフォルニア州の海岸を走る国道1号線。山が太平洋に落ちこむ険しい海岸、ビッグサーに、宿「アリラ・ヴェンタナ・ビッグサー」がある。宿のサイトによると、海と山とアメリカスギの森が出会う場所で、160エーカーの敷地に、54の部屋とスイートが、草地や森の中に少しずつ分かれて建つ。
ベトナムの中部の南にある海辺の町、ニャチャン。その向かいの半島の入り江に、リゾート「シックスセンシズ・ニンヴァンベイ」がある。宿の資料によると、カムラン国際空港から車で1時間、さらに船で20分。金色の砂浜の背に、高い山がそびえる。62棟のヴィラは、どれにも専用のプールがあり、浜辺や水の上、岩の間、山の斜面に建つ。
カリブ海の南東に浮かぶ島国、グレナダ。香辛料の産地として知られ、「スパイスの島」と呼ばれる。その南東の海岸、緑の丘に囲まれた場所に、リゾート「シックスセンシズ・ラサジェス」がある。宿の資料によると、宿は、浅くて温かい海のラサジェス湾と、大きな波が寄せる外海の浜、そして広い潟の間にある。宿の公式サイトによると、島の山の熱帯雨林には、国の鳥グレナダバトがすむ国立公園もある。
カナダ最大の都市トロント。オンタリオ湖の北西の岸に広がるこの街は、川の谷や渓谷が多く、街の中にも深い森が残る。宿の公式サイトによると、トロントという名前は、先住民イロコイの言葉で「水の中に木が立つところ」という意味に由来する。その中心部、ウェリントン通りに、ホテル「1ホテル・トロント」がある。
オランダの首都アムステルダム。中央駅の東、IJ(アイ)川に突き出した細長い人工の島がある。「ジャワ島」という名前だ。宿の公式サイトによると、この島は19世紀の終わりに防波堤として造られ、1910年から1970年まで、オランダの汽船会社の拠点だった。大きな客船がここから、当時のオランダ領東インド(いまのインドネシア)に向けて、郵便や荷物、人を運んだ。
イスラエルの国土の半分以上を占めるネゲブ砂漠。その南に、アラバ渓谷と呼ばれる乾いた谷が広がる。宿の資料によると、この地には古くから、ミディアン人と呼ばれる人々が暮らしていた。谷を見下ろす崖に、小さな集落シャハルートがある。シャハルートとは、夜明けの直前のひとときを意味する言葉だ。宿の資料によると、この小さな集落には、惜しまずに客をもてなす、砂漠の昔ながらの心が息づいている。
インド洋に浮かぶ島国モルディブ。首都マレの北、北マーレ環礁に、「ファリ諸島」がある。そのうち42ヘクタールの島に、リゾート「パティーナ・モルディブ」がある。業界誌の報道によると、空港からは高速船で45分。ホテルのブランド「パティーナ」の旗艦となる宿だ。
オーストリアの首都ウィーン。西の玄関口、ウィーン西駅の近くに、「ブティックホテル・シュタットハレ」がある。名前のとおり、コンサートなどが開かれる大きな会場「ウィーナー・シュタットハレ」にも歩いて行ける場所だ。
インド洋の島国モルディブの北の端に、ラア環礁がある。モルディブの中でも深い環礁の一つで、色とりどりのサンゴから、マンタやサメまで、豊かな海の生き物に出会える。その環礁の11.2ヘクタールの島に、リゾート「アリラ・コタイファル・モルディブ」がある。
ロンドンの中心、高級な店や画廊が並ぶメイフェア地区。王立公園の一つ「グリーン・パーク」を見下ろすバークリー通りに、「1ホテル・メイフェア」がある。
スイス南西部、アルプスの山々に囲まれたヴァレー州。スキーと散策の町クラン・モンタナに、「シックスセンシズ・クラン・モンタナ」がある。
ローマの中心を貫く大通り、コルソ通り。パンテオンにもトレヴィの泉にも歩いて行ける場所に、「シックスセンシズ・ローマ」がある。
ロサンゼルスの西、ハリウッドの丘のふもとを走るサンセット大通り。ダウンタウンからサンタモニカまで見渡せる場所に、「1ホテル・ウェストハリウッド」がある。
アラビア半島の南東にあるオマーン。その南のドファール地方に、リゾート「アリラ・ヒヌ・ベイ」がある。ハイアットの発表によると、2021年6月に開業した。サムハーン山とアラビア海のあいだにある、人の手があまり入っていない浜に建つ。部屋は112で、そのうち16はプール付きのヴィラだ。いちばん近いサラーラ国際空港からは、87キロ離れている。
インド北部、ヒマラヤのふもとにある町デヘラードゥーン。その近くの森に、ウェルネスの宿「シックスセンシズ・ヴァナ」がある。米国のホテル格付け誌フォーブス・トラベル・ガイドによると、敷地は21エーカー(約8.5ヘクタール)で、サラソウジュの林の中に、低い建物が並んでいる。部屋は66室とスイート16室、独立した家4棟だ。設計は、スペインの建築事務所エステバ・イ・エステバが手がけた。
インド北西部のラジャスタン州。州都ジャイプールとデリーのあいだ、花崗岩の丘の上に、宿「アリラ・フォート・ビシャンガル」がある。公式サイトによると、236年の歴史をもつ「戦士の砦」を、静かな宿に生まれ変わらせた。オーストラリアの新聞シドニー・モーニング・ヘラルドの旅の記事によると、砦が建てられたのは1700年代の終わりだ。ムガル帝国が崩れていき、ラジャスタンの王たちが守りを固めていた、争いの多い時代だった。
地中海に浮かぶスペインのイビサ島。その北の端、シャラカ湾を見下ろす崖の上に、リゾート「シックスセンシズ・イビサ」がある。宿の資料によると、2021年に開業した。20エーカー(8ヘクタール)の敷地に、スイート116室、レジデンス19棟、大きな邸宅2棟の、あわせて137の宿泊施設がある。崖をくりぬいてつくった89平方メートルの「ケーブ・スイート」もある。空港からは30分ほどだ。部屋の広さは44から80平方メートルで、1,200平方メートルのスパもある。
インド南部の大都市チェンナイ。市内の大通りマウント・ロードに、ホテル「ITCグランド・チョーラ」がある。インドの経済紙エコノミック・タイムズによると、2012年9月に開業した。インドの企業グループITCが120億ルピー(1,200クロール)をかけて建てた、グループで最大のホテルだ。
インドネシアのバリ島。芸術の村として知られるウブドの近くに、ケリキという村がある。宿の発表によると、ケリキは昔ながらのバリの芸術家の村だ。ここを流れる聖なるワス川の谷に、テントの宿「カペラ・ウブド」がある。熱帯の森と棚田のあいだ、9エーカー(約3.6ヘクタール)の土地に、1寝室のテント22張と、2寝室の「ロッジ」1棟が建つ。どのテントにも専用のプールがある。
アメリカ西部、ワイオミング州。スキー場「ジャクソンホール・マウンテン・リゾート」のふもと、ティトン・ビレッジに「ホテル・テラ・ジャクソンホール」がある。2008年に開業した、客室とスイート合わせて132室のホテルだ。グランド・ティトン国立公園までは、約1マイル(約1.6キロ)。冬はスキー客で、夏は国立公園を訪れる人でにぎわう。
インドネシアのバリ島、ウブドの北。観光客の少ない、手つかずの土地に「ブアハン・バンヤンツリー・エスケープ」がある。2022年6月13日、ホテルグループのバンヤンツリーが開業を発表した、大人だけが泊まれる宿だ。
ブラジル南東部の大西洋側には、「大西洋岸森林(マタ・アトランチカ)」と呼ばれる森が広がっていた。しかし、ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)と自然保護団体「SOSマタ・アトランチカ」が2019年に発表した調べでは、まとまって残る森は、もとの広さの12.4%にすぎない。そして、残った森の80%は、個人などが持つ私有地にある。
ハワイ州のカウアイ島。「ガーデン・アイランド(庭の島)」と呼ばれる緑の島の北の海岸に、「1ホテル・ハナレイ・ベイ」がある。2023年3月2日、ホテルブランド「1ホテルズ」が、旗艦となるこのホテルの開業を発表した。客室は252室で、そのうち51室がスイートだ。
インド西海岸のゴア州は、白い砂浜で知られる観光地だ。その南部、マジョルダ村に「アリラ・ディワ・ゴア」がある。ヤシの木と緑の田んぼに囲まれ、その先にアラビア海が広がる。ゴアの空港から車で20分、いちばん近いゴンスア・ビーチまでは500メートルの距離だ。
南太平洋の島国フィジー。ママヌザ諸島のマロロ島に、「シックスセンシズ・フィジー」がある。2018年4月に開業した宿で、24のヴィラと、個人が持つ邸宅(レジデンス)が並ぶ。
フィジーで2番目に大きな島、バヌアレブ島。サブサブ湾に突き出た半島に、「ジャン=ミシェル・クストー・リゾート」がある。17エーカー(約6.9ヘクタール)の敷地に、フィジーの伝統的な形の小屋「ブレ」が並ぶ。
インド洋の島国モルディブ。南アリ環礁の島に、「ラックス・サウス・アリ環礁」がある。客室のヴィラは193棟。モルディブでも大きなリゾートの島の一つだ。
タイのサムイ島。その北の端、人目につかない岬の上に「シックスセンシズ・サムイ」がある。2004年に開業した宿で、67棟のヴィラが、自然の植物に溶け込むように建ち、タイ湾を見渡す。60棟には専用のプールがある。
南米ペルーの南東、アマゾンの熱帯雨林。ブラジルとボリビアの国境に近いマドレ・デ・ディオス川のほとりに、「インカテラ・レセルバ・アマゾニカ」がある。公式サイトによると、宿は「タンボパタ国立保護区」のとなりにあり、1万7,000ヘクタール(4万2,008エーカー)の私有の自然保護区の中心に位置する。古都クスコからは、飛行機で25分ほどだ。
アメリカ北西部のモンタナ州。山あいを流れるロック・クリークという川のそばに、牧場リゾート「ランチ・アット・ロック・クリーク」がある。宿の説明によると、ここはモンタナ州で初めて、旅行ガイド「フォーブス・トラベルガイド」の5つ星を得た施設で、5つ星を得た牧場としても世界で初めてだ。
インド洋に浮かぶモルディブ。首都マレの空港からスピードボートで25分ほどの小さな島に、「バンヤンツリー・ヴァビンファル」がある。1995年に開業した、モルディブの高級リゾートの草分けの一つだ。島はサンゴ礁に囲まれ、プール付きのビーチヴィラが48棟並ぶ。
デンマークの首都コペンハーゲン。古い街並みが残る中心部のクリスタルゲーデ通りに、2025年9月、「1ホテル・コペンハーゲン」が開業した。自然を感じる宿づくりで知られる米国のホテルブランド「1ホテルズ」が、ヨーロッパ大陸で初めて開いたホテルだ。
サウジアラビアの北西部にあるアルウラ。砂岩の崖や奇岩が続くアシャール渓谷に、「バンヤンツリー・アルウラ」がある。公式サイトによると、ナバテア人が岩を彫ってつくった古代の墓が残る、サウジアラビア初のユネスコ世界遺産「ヘグラ」まで、約16キロの距離だ。首都リヤドや紅海沿いのジッダからは飛行機ですぐで、ドバイからの直行便もある。
米国コロラド州デンバーの中心部、市民センター公園から歩いて2分の14番街に、ホテル「ポピュラス」がある。2024年10月に開業した、13階建て・265室のホテルだ。開発したのはデンバーの不動産会社アーバン・ビレッジズで、建物の設計はシカゴの建築事務所スタジオ・ギャングが担った。運営はアパリアム・ホテル・グループで、2つのレストランを持つ。
米国ニューメキシコ州の北部、コロラド州との境に近い山あいに、「ベルメホ、ア・テッド・ターナー・リザーブ」がある。公式サイトによると、広さはおよそ56万エーカー、850平方マイルを超える。東京都の面積と同じくらいの土地に、草原、森、川、そして標高3,900メートルを超える高山の草地までが、途切れずにつながっている。
モルディブの首都マレから、スピードボートでおよそ25分。マレ環礁(カーフ環礁)に、ガスフィノールという小さな島がある。2015年の初め、この島に、クラブメッドが運営する「フィノール・ヴィラ」が開業した。客室は、浜辺のヴィラが22棟、ラグーンの上のヴィラが30棟の計52棟で、どれにも専用のプールが付いていた。
オーストラリア北東部、クイーンズランド州のケアンズから車で北へ90分。世界遺産に登録されたデインツリーの熱帯雨林の中に、「デインツリー・エコロッジ」がある。森の木々の高さに、「バヤン」と呼ばれるツリーハウスが15棟並ぶ。デインツリー川の南岸にあるため、渡し船に乗らずに車で着ける。
オーストラリアの中央、赤い砂漠の真ん中に、巨大な一枚岩ウルルがある。ウルルとカタ・ジュタの国立公園は、1994年に、自然と文化の両方の価値で世界遺産に登録された。その国立公園のすぐ外、ユララの町にあるのが「エアーズロック・リゾート」だ。ホテルやアパート、キャンプ場がまとまった、町そのもののようなリゾートだ。
モルディブの北の端、ハー・ダール環礁に、ソネバ・シークレットというリゾートがある。近くの島の空港から、スピードボートでおよそ1時間。地元の報道によると、2024年4月に開業した。ヴィラの数は、開業時の発表では14棟、今の公式サイトでは13棟。ソネバが構想に30年をかけたという、ごく小さな宿で、ボートでしか行けない水上のヴィラもある。
スリランカの南西の海岸、古い城塞の町ゴールから北へ3.5キロメートル。インド洋に突き出た岩の岬に、ジェットウィング・ライトハウスというホテルが建つ。スリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが、1990年代の終わりに手がけた建物だ。公式サイトによると、芸術家のラキ・セナナヤケやエナ・デ・シルヴァも、この建物づくりに力を注いだ。
パナマのカリブ海側に、ボカス・デル・トロという島々がある。運営会社ナヤラの記事によると、マングローブの森とサンゴ礁、海草の草原が重なり合い、西半球でも特に多くの海の生き物が暮らす場所の一つだ。
メキシコの太平洋岸、ゲレロ州の小さな村フルチュカのそばに、プラヤ・ビバという宿がある。客室は20室で、どの部屋からも海が見える。公式サイトによると、敷地は200エーカー、およそ81ヘクタールあり、その中に20エーカーの農園も含まれる。
ハワイ島の東側、ヒロ湾のそばに、SCPヒロ・ホテルがある。今の客室は128室。ホテルを運営するソウル・コミュニティ・プラネット(SCP)は、健康と地域と地球への配慮を柱にしたホテルの会社で、2020年6月に、このホテルをSCPヒロ・ホテルとして開業した。
アフリカ南部のボツワナに、オカバンゴ・デルタという大きな湿地がある。カラハリ砂漠のはずれに、川の水が広がってできた、世界でいちばん大きな内陸のデルタで、ユネスコの世界遺産にもなっている。その中を流れるボロ川の氾濫原、モレミ動物保護区のすぐそばに、ベインズ・ロッジが建つ。
サウジアラビアの紅海沿岸で、「レッドシー」と呼ばれる大きな観光地の開発が進んでいる。開発を担うのは、政府系の開発会社レッドシー・グローバルだ。その中で、2023年に最初に開業したリゾートが、シックスセンシズ・サザン・デューンズだ。
メキシコ南部、オアハカ州の太平洋岸に、プエルト・エスコンディードという海辺の町がある。その町から車で30分ほど北へ離れた海岸に、オテル・テレストレが建つ。メキシコでデザインに力を入れたホテルを手がけるグルポ・アビタが、2022年の初めに開業した。
カリブ海に浮かぶドミニカ国は、「自然の島(ネイチャー・アイランド)」と呼ばれる。その南部、スフリエールの村に近い山の尾根の上に、クーリブリ・リッジがある。スイートは14室。電気は太陽光と風力でまかない、水は雨水でまかなう、送電網にも水道にも頼らない宿だ。
スペイン北東部、カタルーニャ地方のジローナの町を見下ろす山あいに、カン・ブックという宿がある。カタルーニャの伝統的な農家「マシア」を生まれ変わらせた宿で、客室は12室と、アパートメントが1つ。もとの農家は、1622年までさかのぼる。
アフリカ南東部、モザンビークの海岸に、スッスーロという小さな宿がある。南部の町ヴィランクロから北へ向かった、ニャマブエ半島の静かな入り江に面し、浜辺には伝統的な木の帆船ダウが浮かぶ。客が泊まるのは、間をあけて建つ6棟のバンガローと、家族向けのスイートが1棟だけだ。
インドネシア・ビンタン島の南東の沖、南シナ海に浮かぶ17ヘクタールの島に、チュンペダックという宿がある。島の3分の2は、手つかずの熱帯雨林に覆われ、まわりのサンゴ礁には多くの海の生き物がすむ。宿の公式の方針書によると、持ち主が島を手に入れたとき、そこは人の住んでいない島だった。
中米コスタリカの北西部、太平洋に面したグアナカステ州に、ペニンシュラ・パパガヨという大きなリゾートがある。半島の上に、フォーシーズンズとアンダーズ、それに2025年に開業したリッツ・カールトンの高級ブランド「ネカフイ」の三つのホテルと、別荘地、ゴルフ場、マリーナが集まっている。
中米コスタリカの太平洋岸、タマリンド湾の南の端に、カラ・ルナという宿がある。英国のホテル業界誌ブティック・ホテル・ニュースの2019年の記事によると、客室は39室で、浜辺の近く、プラヤ・ラングスタとバウラス国立公園のそばに建つ。公式サイトによると、客室とヴィラは一つの大きな建物にまとめず、森の中に点々と建て、曲がりくねった小道でつないでいる。
フィンランドの首都ヘルシンキの中心部に、クルーヌンハカという古い街並みの地区がある。2023年12月、この地区にザ・ホテル・マリアという高級ホテルが開業した。開業時のプレスリリースによると、客室は117室で、そのうち38室がスイートだ。レストランが二つと、大広間、礼拝堂、スパ、ブティックもある。
コスタリカの太平洋岸の南部、ウビタという町の近くの山の上に、ランチョ・パシフィコという大人だけの小さな宿がある。ミシュランガイドによると、客室は8室で、泊まれるのは最大20人。ウビタから約2マイルの道を、標高差2,000フィート上っていった先に建つ。近くのケポスの空港からは45分、首都サンホセの空港からは3時間半かかる。
コスタリカ北部の町ラ・フォルトゥナは、アレナル火山のふもとにある温泉の町だ。町の教会から北へ約7キロの場所に、アレナル・スプリングス・リゾート&スパがある。公式サイトによると、100%天然の火山の温泉を楽しめ、コスタリカ料理、イタリア料理、アジア料理の3つのレストランとスパを備える。
コスタリカの首都サンホセの北、エレディア県の丘の上に、フィンカ・ロサ・ブランカという宿がある。ポアス火山とバルバ火山の斜面に広がるコーヒーの産地で、公式サイトによると、ヴィラやスイートなど14の客室は、どれも手づくりの家具や壁画で飾られている。
コスタリカの首都サンホセの空港から北西へ約65キロ、霧に包まれた山あいの村バホス・デル・トロに、エル・シレンシオ・ロッジ&スパがある。ミシュランガイドによると客室は24室で、ガイドの「2キー」に選ばれている。名前の「シレンシオ」は、スペイン語で「静けさ」を意味する。
コスタリカの南の端、オサ半島と本土の間にあるゴルフォ・ドゥルセという静かな湾の岸に、プラヤ・ニクエサ・レインフォレスト・ロッジがある。公式サイトによると、宿へは船でしか行けない。首都サンホセから国内線で30〜45分ほどのゴルフィートかプエルト・ヒメネスの町へ飛び、そこから船で約30分かかる。
コスタリカの太平洋側、マヌエル・アントニオ国立公園の近くの丘の上に、ガイア・ホテル&リザーブがある。公式サイトによると、5つ星の小さな高級ホテルで、客室はスタジオ、スイート、2ベッドルームのヴィラを合わせて22室だ。泊まれるのは13歳以上で、大人と10代の客のための宿としている。
コスタリカの北西、グアナカステ州のパパガヨ湾を見下ろす岩がちな半島に、カシーヤ・パパガヨがある。デザイン専門メディアのDezeenによると、敷地は123エーカー(49ヘクタール)。その森の中に、木の床の上に布の屋根をかけたテントの客室が、いくつかのまとまりに分かれて点在している。
コスタリカの北西、ニコヤ半島の海辺の町ノサラに、ラガルタ・ロッジがある。公式サイトによると、宿は二つの川と広い砂浜、森を見下ろす崖の上に建ち、すぐ隣には自然保護区「レセルバ・ビオロヒカ」が広がる。2017年に新しく開業し直した宿で、客室は26のジュニアスイートと10のスイートを合わせて36室だ。
コスタリカの中部、霧に包まれた雲霧林で知られるモンテベルデに、ホテル・ベルマールがある。公式サイトによると、宿は1985年に、モンテベルデで2番目の宿として開業した。家族で運営を続ける宿で、2025年に更新された宿の資料によると、客室は26室だ。
コスタリカの太平洋側、マヌエル・アントニオ国立公園のすぐそばに、アレナス・デル・マールがある。公式サイトによると、宿は11エーカー(約4.5ヘクタール)の熱帯雨林の保護区に囲まれ、海と二つの浜辺に直接出られる。マヌエル・アントニオで浜辺に面した唯一の高級リゾートだとしている。
同じ100万円を払っても、誰に払うかで、地域に残るお金は変わる。英国の研究機関が考えた「三巡目まで追う」物差しと、クアラルンプールのバーが続ける蜂の巣の「里親」から、仕入れのお金の行き先を考える。
コスタリカの太平洋側、港町ケポスから山へ1時間ほど入ったところに、サンタ・フアナという小さな村がある。公式サイトによると、ここはタラマンカ山脈へ続く山の森「フィラ・チョンタ」の一部で、いくつもの川が生まれる場所だ。この村にある宿が、サンタ・フアナ・ロッジである。
コスタリカ北部にそびえるアレナル火山。そのふもとに、国立公園の中にある唯一のホテル、アレナル・オブザバトリー・ロッジがある。公式サイトによると、1991年11月にアレナル火山国立公園ができたとき、公園の境界が家族の農場を含む形で引かれた。火山にもアレナル湖にも、これほど近い宿はほかにないという。国立公園は約1万2,000ヘクタールに広がり、公式サイトによると、園内ではコスタリカの鳥の約53%にあたる500種以上が確認されている。
中米ベリーズの南の端、トレド地区の町プンタ・ゴルダの近くに、コパル・ツリー・ロッジがある。公式サイトによると、宿は1万6,000エーカーの熱帯雨林に囲まれ、そのうち1万2,000エーカーは森を切らないよう守られている。客室は17室だけだ。
中米ベリーズの南部、カリブ海の浜辺にある村ホプキンスの近くに、ハマナシ・アドベンチャー&ダイブ・リゾートがある。カリブ海のサンゴ礁と、マヤ山地の森にはさまれた宿だ。2010年の発表によると、宿は2000年の開業当初から、環境を守ることをいちばんに置いてきた。
中米パナマの太平洋側、チリキ湾に、イスラ・パレンケという島がある。広さはおよそ400エーカー(約160ヘクタール)。島はチリキ湾国立海洋公園の境に位置し、熱帯の森、ラグーン、マングローブ、そして7つの浜に囲まれている。
中米ベリーズの沖に、ターネフ環礁がある。公式サイトによると、かつて海にそびえていた山の頂が、長い年月の間に海の底へ沈み、周りにサンゴ礁だけが残った。そのサンゴが積み重なり、陸地とラグーン、水路、サンゴ礁が入り組む島々になったという。
中米ベリーズの港町ダングリガから、船で9マイル(約14キロ)。カリブ海に浮かぶ細長い島に、サッチ・キー・リゾートがある。公式サイトによると、島の長さはおよそ1マイル。海の上に建つバンガローと海辺の小屋に、一度に泊まれる客は30人までだ。ミシュランガイドによると、客室は15室である。
中米ベリーズのカリブ海に、アンバーグリス・キーという細長い島がある。その北の端、サン・ペドロの町から5マイル(約8キロ)北の浜に、マタチカ・リゾート&スパが建つ。公式サイトによると、草ぶき屋根の小さな家とヴィラが33棟並ぶ、大人だけが泊まれる宿だ。
タイ北部の古都チェンマイは、首都バンコクから700キロほど北にある。公式サイトによると、ラヤ・ヘリテージは、チェンマイの空港から車で30分、ピン川のほとりに建つ宿だ。庭に囲まれた3階建ての建物に、38室のスイートがある。
駅や空港から離れた宿の多くは、自分の送迎車を走らせている。客にとってはありがたいが、宿ごとに車を持てば、同じ道を何台もの車が、ときには空席の多いまま行き来することになる。運転する人も、車の維持も、宿ごとに必要だ。
カナダ東端のフォゴ島にある29室のホテル、フォゴ・アイランド・インは、運営で生まれた黒字をすべて島の地域づくりに戻している(#012で紹介)。今回は、その宿の家具や布をつくるために生まれた工房、フォゴ・アイランド・ワークショップスを取り上げる。
コスタリカの雲霧林で知られるモンテベルデに、ホテル・ベルマールがある。公式サイトによると、家族で営む独立した宿で、1985年に、この地域で2番目の宿として開業した。食べ残しを自分たちの農園の動物のえさや堆肥に戻す循環は、#164で紹介した。
インドネシアのスンバ島は、バリ島の東にある。この島のリゾート「NIHI Sumba(ニヒ・スンバ)」から生まれたスンバ財団が、井戸と水道で4万8,000人に水を届けていることは、#055で紹介した。
2015年、ウィーンに、難民として逃れてきた人たちが働くホテルが開いた。カトリック系の支援団体カリタスが始めた「マグダス・ホテル」だ(#021で紹介)。当時の報道によると、開業のときに働いていたのは、難民として認められた20人と、5人のホテルの専門家だった。
オランダの首都アムステルダム。IJ(アイ)川に突き出した細長い「ジャワ島」の先端に、ホテル・ヤカルタが建つ。部屋の木の部材をつくったドイツの集成材メーカー、デリックスによると、ホテルは2018年に完成した。木の骨組みと、壁と屋根の太陽光パネルで、エネルギーの差し引きをゼロにしたホテルとして知られる。
オーストリアの首都ウィーン。西駅の近くのハッケンガッセ通りに、ブティックホテル・シュタットハレがある。1年を通して、使うエネルギーと同じだけのエネルギーを自分でつくる、「ゼロエネルギーバランス」の街のホテルとして知られる。
インドネシア・バリ島の南、ブキット半島。石灰岩の崖の上の台地に、アリラ・ヴィラズ・ウルワツがある。シンガポールの建築事務所WOHAが設計したリゾートで、2026年9月のエピキュア誌の記事によると、ヴィラは65棟ある。
カリブ海の東に浮かぶ島国、セントルシア。南西の海岸に、アンス・シャスタネット・リゾートがある。公式サイトによると、宿は600エーカー(約240ヘクタール)の緑の敷地にあり、2つの砂浜に面している。宿からは、海から突き出た2つの山、ピティ・ピトンとグロ・ピトンが見える。浜のすぐ沖には、サンゴ礁が広がる。
カリブ海の南、ベネズエラの北に浮かぶオランダ領の島、ボネール。岸から歩いて海に入るだけでサンゴ礁に出会える島として、世界のダイバーに知られる。
米国コロラド州デンバーの中心部、14番街240番地に、2024年10月に開業したホテル「ポピュラス」がある。13階建て・265室のホテルだ。建てるときに出た炭素を森で取り戻す取り組みは、別の記事で紹介した。ここでは、このホテルのもう一つの選択、「駐車場をつくらない」ことに目を向ける。
アラブ首長国連邦の首都アブダビ。国際空港のそばに、300室のホテル「プレミア・イン・アブダビ国際空港」がある。英国のホテルチェーン、プレミア・インが中東で開いた5軒目のホテルで、2013年12月11日に開業した。
ベルギー北部、フランデレン地方の古い町ゲント。駅の名前にもなっているダンポールト地区に、ホテル「イビス・ゲント・ダンポールト」がある。このホテルは、シャワーで使った水を処理して、トイレを流す水に使う計画を進めている。
カナダ西海岸、ブリティッシュコロンビア州の北の沖に、ハイダ・グワイと呼ばれる島々がある。先住民ハイダの人々が、昔から暮らしてきた土地だ。その北の大きな島、グレアム島の東の海岸近く、トレル川のほとりに、宿「ハイダ・ハウス・アット・トラール」がある。
南米の北東部、ガイアナの南に広がるルプヌニ地方。草原のサバンナと熱帯雨林が出会う場所に、先住民マクシの人々が暮らす村、スラマがある。パカライマ山地のふもとにあり、100万エーカーの熱帯雨林の保護区「イウォクラマ」と境を接している。
アメリカ・ワシントン州、シアトルから車で30分ほどの山あいに、高さ約82メートル(268フィート)のスノコルミー滝がある。その滝の上に、ホテル「サリッシュ・ロッジ・アンド・スパ」が建っている。
アメリカ・ニューメキシコ州のサンタフェは、先住民プエブロの人々の文化が色濃く残る街だ。その中心部に、「ホテル・サンタフェ」がある。公式サイトとアメリカのインディアン局によると、サンタフェの中心部で、先住民が持つただ一つのホテルだ。
メキシコの太平洋岸、ゲレロ州の村フルチュカのそばに、20室の宿「プラヤ・ビバ」がある。2023年1月、この宿は、社会と環境への配慮を測る認証「Bコープ」を、110点で取得した。
スリランカの南部、ゴールの海沿いに、ジェットウィング・ライトハウスというホテルがある。#142では、このホテルがシナモンの木を燃料にしたボイラーでお湯を沸かし、台所の残りものから燃料をつくる仕組みを紹介した。
パナマのカリブ海側、ボカス・デル・トロ諸島のフランジパニ島に、大人だけが泊まれるリゾート「ナヤラ・ボカス・デル・トロ」がある。客室の多くは、海の上に杭で建てた水上ヴィラだ。
ケニアの中部、ケニア山の北に広がるライキピアに、イル・ングウェシという土地がある。マサイの牧畜民が共同で持つ土地で、「グループ・ランチ」と呼ばれる。ここに1996年、地域の人々のロッジ「イル・ングウェシ」が開業した。
#141では、モルディブのリゾート「ソネバ・シークレット」が、海に太陽光パネルを浮かべ、ディーゼル発電機を止める時間をつくった方法を紹介した。今回は視点を広げ、モルディブという国全体の電気の中で、リゾートの発電所がどんな位置にあるのかを見ていく。
エジプトの西の砂漠に、シワ・オアシスがある。デザイン誌の記事によると、リビアとの国境から東へ約50キロメートルの場所で、1万年以上前から、さまざまな人々が暮らしてきた。宿の公式サイトによると、ここにはヌビアの地下水に支えられた、およそ230の泉がある。アレクサンドロス大王が神託を受けに訪れた、アメン神の神殿でも知られる。
ケニアの南、キリマンジャロを望むチュール丘陵に、「カンピ・ヤ・カンジ」というロッジがある。土地は、マサイの人々が共同で持つクク・グループ・ランチの中にある。ヘミングウェイが「アフリカの緑の丘」と書いた土地だ。
ボツワナの北、チョベ国立公園の中を流れるチョベ川のほとりに、「チョベ・ゲーム・ロッジ」がある。公式サイトによると、この地域で、そしてボツワナで最も古い5つ星のロッジだ。客室は40室とスイート4室。川沿いには250メートルの板の遊歩道がある。ヴォーグ誌によると、約4,500平方マイルの国立公園の中で、ただ一つの常設のロッジだ。TTGの記事によると、建物は1960年代に建てられた。
スウェーデンの北、ラップランドを流れるルレ川に、丸い建物が浮かんでいる。「アークティック・バス」というホテルとスパだ。公式サイトによると、住所はハラッズという村にある。夏は川に浮かび、冬は凍った川の氷に閉じこめられる。
モルディブの島のリゾート「ギリ・ランカンフシ」には、海の研究の拠点「ギリ・ヴェシ」がある。公式サイトによると、リゾートは2012年から海洋生物学者を雇っている。学者たちは、島のまわりのサンゴ礁を管理し、環境のことを伝え、客の体験を支え、生態系の問題を経営陣に知らせる。
カリフォルニアの海岸、ビッグ・サーの崖の上に、「ポスト・ランチ・イン」がある。公式サイトによると、1992年に開業し、それからずっと環境への責任で業界の先を走ってきた。土地は100エーカー(約40ヘクタール)。そのうち90エーカーを、保護された土地として残している。
ニューヨーク州のハドソン・バレー、ガーディナーという町に、「ワイルドフラワー・ファームズ」がある。公式サイトによると、ニューヨーク市から車で90分。140エーカー(約57ヘクタール)の土地に、65の客室が、木々の下や野の花の草原の中に建つ。ミシュランの「キー」を2つ受けている。
南アフリカの東、「ワイルド・コースト」と呼ばれる海岸に、ンキレニという村がある。コーサ語を話す人々の村だ。村には、「ブルングラ・ロッジ」という小さな宿がある。南アフリカの日刊紙デイリー・マーベリックの2023年7月6日の記事によると、近くの町ムタタから約100キロ離れている。
アフリカ南部のボツワナに、オカバンゴ・デルタという広い湿地がある。世界遺産に登録された土地だ。その中のモレミ動物保護区に、「キジェラ・サファリ・ロッジ」がある。公式サイトによると、客室は12のスイートと、2つの寝室がある家族用のスイート。2026年には、ミシュランの「キー」を2つ受けた。ボツワナがミシュランガイドに選ばれたのは、これが初めてだという。
メキシコのユカタン半島の南に、バカラルという町がある。町の前には、「七色の湖」と呼ばれる湖が広がる。米国の旅行誌アイランズの2025年3月19日の記事によると、町は州の南端の都市チェトゥマルから約25マイル(約40キロ)の場所にある。湖の色は、一日のうちに移り変わる。
アフリカ南西部のナミビア、ダマラランドと呼ばれる地方に、エテンデカ高原がある。その縁に、「グルートベルグ・ロッジ」が建つ。公式サイトによると、ロッジからは、クリップ川の谷が一望できる。近くの町カマンジャブから西へ97キロ、パルムワグから東へ25キロの場所だ。
英国の南西の端、コーンウォールの北の海岸に、モーガン・ポースという入り江がある。その崖の上に、ホテル「スカーレット」が建つ。公式サイトによると、37の客室はすべて、空と海と陸の眺めに向いている。
ギリシャ北部、第2の都市テッサロニキに近いハルキディキ半島に、「サニ・リゾート」がある。米国の旅行誌エリート・トラベラーの2022年7月18日の記事によると、リゾートには5つのホテルがあり、森と湿地とエーゲ海を含む、1,000エーカー(約405ヘクタール)の自然保護区に散らばっている。
オーストラリア東部のクイーンズランド州に、ヌーサという海辺の町がある。にぎやかなヘイスティングス通りに、「ソフィテル・ヌーサ・パシフィック・リゾート」があった。ホテルを運営するアコーの2024年4月29日の記事によると、このリゾートは、地下の駐車場に雨水をためて、庭の水やりとプールに使っている。
ブラジル南東部のサンパウロ州に、イトゥという古い町がある。町の郊外の緑の中に、「ノボテル・イトゥ・テハス・ジ・サン・ジョゼ・ゴルフ&リゾート」がある。アコーの公式サイトによると、南米で最初のノボテルのリゾートだ。ゴルフ場に近く、17の会議室で最大800人の催しを開ける。
英国の南東部、ウエスト・サセックスの田園に、「サウス・ロッジ」というホテルがある。運営会社の2024年9月27日の記事によると、敷地は93エーカー(約38ヘクタール)。その中の湖のほとりに、2024年8月、8棟の離れ「ザ・リーズ」が開いた。
スペインのバルセロナに、「ホテル・バルセロナ・プリンセス」がある。食品ロスを減らす仕組みを提供する英国の会社ウィノウの事例紹介によると、このホテルは2024年10月、捨てた食べ物を記録する仕組みを入れた。8か月で、食べ物のごみは63%減った。最初の目標は40%だった。
米国南部ジョージア州のアトランタ。バックヘッド地区に、439室の「グランド・ハイアット・アトランタ」がある。このホテルは、屋根に降った雨をためて、空調の冷却塔に使っている。
インドネシアのアナンバス諸島。その離れた一角に、6つの島からなる「バワ・リザーブ」がある。シンガポールから車とフェリーで空港へ行き、水上飛行機で80分。いちばん近い島からも30海里離れている。
タイの首都バンコク。スワンナプーム空港の近く、ラートクラバン地区に、468室の「コートヤード・バイ・マリオット・バンコク・スワンナプーム空港」がある。このホテルは、排水を処理して、1日に約40立方メートルを敷地の中でもう一度使っている。
ポルトガルの首都リスボン。577室の「リスボン・マリオット・ホテル」は、町で最も大きなホテルの一つだ。会議や催しが多く、1日に900食を超える料理を出す。
米国カリフォルニア州のサンフランシスコ。大きな会議場のある地区に、「サンフランシスコ・マリオット・マーキース」が建っている。38階建てに1,500室、3つのレストランとカフェ、広い会議場を持つ。ここでは、毎日約2万ポンド(約9トン)のごみが出る。
英国中部の都市バーミンガム。町の中心に、250室の「イビス・バジェット・バーミンガム・センター」がある。以前は「エタップ・ホテル」という名前だった、アコー・グループの手ごろな価格のホテルだ。
カリブ海のドミニカ共和国。北東のサマナ湾に、カヨ・レバンタードという小さな島が浮かんでいる。旅行誌「コンデナスト・トラベラー」によると、首都サントドミンゴから100マイル(約160km)あまり、サマナの町から3マイル(約5km)。1月から3月には、約2,000頭のザトウクジラが湾にやってくるという。
メキシコ北西部、バハ・カリフォルニア半島の南の端。太平洋とコルテス海が出会うあたりに、サン・ホセ・デル・カボの町がある。マリーナと漁師の船着き場にはさまれた場所に建つのが、69室の「ホテル・エル・ガンソ」だ。
アラブ首長国連邦のドバイ。人工島「パーム・ジュメイラ」に、音楽とパーティーで知られる「FIVE パーム・ジュメイラ」がある。ジュメイラ・ビレッジ地区には、もう一つの「FIVE ジュメイラ・ビレッジ」がある。運営するのは、ドバイのFIVEホールディングスだ。
ドイツ南部、バイエルン州のエアランゲン。環境の情報サイト「グリーン・パールズ」の2025年11月の記事によると、この町は2019年、バイエルン州で初めて「気候非常事態」を宣言した。その中心部に、1956年から続く家族経営の「ホテル・ルイーゼ」がある。
米国ノースカロライナ州グリーンズボロの、147室の「プロキシミティ・ホテル」。2008年、米国グリーンビルディング協会の環境認証「LEED」で、ホテルとして初めて最高位のプラチナを取った。屋上の太陽熱パネルや、下りるときに発電するエレベーターで知られている。
香港島の中心部にある「マンダリン オリエンタル 香港」は、60年以上の歴史をもつホテルだ。食品ロスを測る機器の会社 Winnow のケーススタディによると、館内には10の飲食店があり、1日に900食を超える料理を出している。
インドの港町ムンバイ。港の記念碑「インド門」の近くに、「タージ・マハル・パレス」が建っている。米ニュースサイト「クオーツ」の2023年5月の記事によると、2.5エーカー(約1ヘクタール)の敷地に285室をもち、館内には少なくとも10のレストランがある。ホテル業界誌によると開業は1903年で、インドのホテル会社 IHCL(インディアン・ホテルズ・カンパニー)が最初に開いたホテルだ。
インド中部のチャッティースガル州に、ドゥルグという町がある。この町の工科大学「ビライ工科大学」の土木工学科の学生5人と、指導する助教が、ホテルの排水を植物の種で処理できるかを調べた。論文は、工学の国際誌 IJERT の2026年4月号に載った。
メキシコのカリブ海側、カンクンのホテルが並ぶ地区に、「ロイヤルトン・シック・カンクン」がある。大人だけが泊まれる、食事や飲み物が料金にふくまれる「オールインクルーシブ」のリゾートだ。食品ロスを測る機器の会社 Winnow のケーススタディによると、456室に9つのレストランがあり、1日に4,000食を超える料理を出している。
米フロリダ州のメキシコ湾岸にある、ペンサコーラ・ビーチ。桟橋「ペンサコーラ・ピア」の向かいに、100室の「サーフ&サンド・ホテル」が建っている。
ベルギー北部の町ゲント。ダンポールト駅の近くにある「イビス」のホテルが、シャワーで使った水を処理して、トイレを流す水に使う計画を進めている。この計画は、#188 でも紹介した。
スコットランドの北西、高地地方に「ザ・トリドン」がある。公式サイトの歴史のページによると、1887年に、ラブレス伯爵が狩りの館として建てた。2004年に、ダン・ローズ=ブリストウ氏とロヘイズ氏の夫婦が事業を買い取り、いまも敷地に住みながら営んでいる。ホテルには18の部屋とスイートがあり、ほかに「ステーブルズ」や水辺の「ボートハウス」にも泊まれる。
英国のホテルチェーン「トラベロッジ」は、600軒を超えるホテルをもつ。同社の2024年の持続可能性報告書によると、エネルギーを減らす取り組みとして、照明の LED 化、温度と照明の自動の制御、屋根の太陽光パネル、空気の熱を使うヒートポンプを進めている。
インドネシアの首都ジャカルタは、雨の季節には洪水に悩み、乾いた季節には水が足りなくなる。インドネシアの大学の研究者たちは、東ジャカルタにある191室の5つ星ホテルで、雨水を集めて使うとどれだけ水道の水を減らせるかを調べた。ホテルの名前は、論文に書かれていない。
再生可能エネルギーと聞くと、屋根の太陽光パネルや風車の電気を思い浮かべる人が多いだろう。けれど、宿で使うエネルギーの多くは、電気ではなく「熱」だ。部屋の暖房、シャワーのお湯、プールや湯船を温める熱である。
南太平洋、仏領ポリネシアのボラボラ島。ラグーンに水上のヴィラが並ぶ「インターコンチネンタル・ボラボラ・リゾート&タラソ・スパ」は、2006年5月に開業した。このホテルは開業のときから、部屋を冷やすのに、深い海の冷たい水を使っている。
宿が「ごみを90%減らします」と約束したとき、その数字はいつ、どうやって確かめられるのだろう。
客室のごみ箱は、たいてい一つだ。客が捨てたペットボトルも紙も、まとめて「燃えるごみ」や「その他のごみ」になる。
水道の請求書が高い。けれど、どこで水が消えているのかは分からない。そんな悩みを抱える宿は少なくない。
フィリピンの首都マニラの南、高原の町タガイタイは、涼しい避暑地として知られる。ここにある「アニャ・リゾート・タガイタイ」は、マカティから車で1時間あまりの、スイートの部屋が中心のリゾートだ。フィリピンの雑誌ピープルアジアの2026年の記事によると、客の99%はフィリピンの人だという。
ヨルダンの首都アンマンの南、クイーン・アリア国際空港の近くで、「シーダーズ・ホテル」という宿が建設中だった。2021年6月、ヨルダンの研究者3人が、このホテルのための太陽光発電の設計を、学術誌『国際エネルギー・環境工学ジャーナル』に発表した。
ロンドンの南、ガトウィック空港から数分のサリー州ホーリーに、「ガトウィック・ホワイトハウス・ホテル」という2つ星のホテルがある。空港を使う旅行者や出張の客が泊まり、夜も昼も明かりを消さない宿だ。
米国ニュージャージー州のプリンストン。大学の町にある「ハイアット・リージェンシー・プリンストン」は、2008年10月、厨房やレストランから出る生ごみを、埋め立てではなく堆肥にする取り組みを始めた。
フィリピンのルソン島、パンパンガ州のクラーク・フリーポート・ゾーン。その中心にある5つ星の「スイスホテル・クラーク」は、2023年2月から、厨房の食品ロスを測る仕組みを使い始めた。
香港の街なかにある、あるホテルの屋上に、小さな屋外プールがあった。水面の広さは35平方メートル、水の量は52立方メートル。プールの水を温める設備はなく、泳げるのは暑い夏の間、ふつうは5月から10月までだけだった。
ドイツの南の端、オーストリアとの国境に近いベルヒテスガーデンの山あいに、ラムザウという村がある。ここに、山のホテル「ベルクホテル・レーレック」がある。山を歩いて帰ってきた客が、まず向かうのはシャワーだ。
ホテルの浴室に、小さな札が置いてある。「タオルを掛けておけば、交換せずにそのまま使っていただけます。床に置いたタオルは交換します」。タオルやシーツを毎日替えずに、客が選んだときだけ替える「再利用のプログラム」は、いまでは多くのホテルで見かける。
ロサンゼルスの中心街に、1923年に開業した「ミレニアム・ビルトモア・ホテル」がある。1969年に市の歴史文化記念物に指定され、アカデミー賞の授賞式が開かれたこともある古いホテルだ。2019年11月、このホテルの地下駐車場に、電気自動車(EV)の充電器が10基並んだ。
オーストラリア・シドニーの港に面したバランガルー地区に、同じ高さ、同じ大きさ、同じ形の二つのオフィスビルが並んでいる。「ダラム・ハウス」と「インターナショナル・ハウス」だ。どちらの屋上にも太陽光パネルがある。ちがうのは、ダラム・ハウスの屋上では、パネルのまわりに草花が植えられていることだ。
ホテルの部屋に入ると、ドアの横に小さな差し込み口がある。カードキーを差すと明かりがつき、抜くと消える。日本やアジア、ヨーロッパのホテルではよく見かける仕組みだ。客が部屋を出るとき、カードを持って出れば、明かりも冷暖房も自然に止まる。
サンフランシスコの中心街、モスコーニ・センターの近くに、1,500室の大きなホテル「サンフランシスコ・マリオット・マーキース」がある。このホテルが、ごみを手で分けて、障害のある人たちと埋め立てのごみを減らしてきたことは、#219で紹介した。
ホテルの厨房から出る野菜くずや食べ残しを、空気のないタンクで微生物に分解させると、メタンを含むガス(バイオガス)ができる。そのガスで発電機を回せば、電気になる。メタン発酵と呼ばれる仕組みだ。
ホテルの浴室に並ぶ、小さなシャンプー、コンディショナー、ボディソープのボトル。2019年の夏、世界の大きなホテルの会社が、この小さなボトルを大きなボトルに替えると相次いで発表した。
屋根の上のパネルで太陽の熱を集め、水を温める。太陽熱の給湯は、電気をつくる太陽光発電より古くからある、単純な仕組みだ。ホテルは、客室のシャワー、厨房、洗濯で一年中お湯を使うので、相性がよいとされる。
ベルギーの海辺の町オーステンデ。浜辺から数歩のところに、65室の「ホテル・ローザ」がある。このホテルでは、客室のシャワーで使った水を集めてきれいにし、トイレを流す水に使っている。館内には、その装置が見えるように置かれている。
米国ペンシルベニア州のランカスター。133室の「コートヤード・バイ・マリオット・ランカスター」は、2018年9月、「米国で初めて、電気の100%を太陽光でまかなうマリオットのホテル」になった。
米国マサチューセッツ州のボストン。1900年に開業した「レノックス・ホテル」は、古い建物を大切にしながら、環境の取り組みでも知られてきた。1980年代からリサイクルを続け、屋上ではミツバチを飼っている。
米国テキサス州のサンアントニオ。空港の近くにある397室の「ホリデイ・イン・サンアントニオ・インターナショナル・エアポート」は、1981年に建ってから、客室の浴室を大きく改修したことがなかった。
ニューヨーク・マンハッタンの劇場街に、「ザ・チャトワル」という高級ホテルがある。2014年、このホテルで、照明をLEDに替える工事が行われた。
米国ジョージア州アトランタの「グランド・ハイアット・アトランタ」が、屋根に降った雨をためて空調の冷却塔に使っていることは、#215で紹介した。技術部長が雨を見て「もったいない」と思い、計算から始めた話だ。439室のこのホテルは、2017年にアトランタ市長から水の節約の賞を受けている。
米国サウスカロライナ州のチャールストン。古い街並みが残る中心部の、シティ・マーケットとフレンチ・クオーターが交わる角に、小さな高級ホテル「スペクテイター・ホテル」がある。
寒い国のホテルは、部屋を暖め、シャワーのお湯をわかすために、たくさんの熱を使う。その熱を、空気や海の水から集めてつくる「ヒートポンプ」は、どれくらい効くのか。
連泊の客が朝、部屋を出る。昼までに清掃係が入り、ベッドを整え、タオルを替え、掃除機をかける。多くのホテルでは、これが当たり前の流れだ。客が掃除を断りたいときは、ドアに「掃除は不要です」の札を掛ける。
米国カリフォルニア州のベーカーズフィールドは、ロサンゼルスから車で北へ2時間ほどの町だ。夏の昼間は、気温が華氏100度(約38℃)を超えることが多い。94室の「ハンプトン・イン&スイーツ・ベーカーズフィールド・ノース・エアポート」では、1日24時間、客室を快適に保つための冷暖房が、電気代のいちばん大きな部分を占めていた。
「ごみの99.9%を埋め立てていません」。ホテル会社の報告書で、こうした数字を見ることがある。ほとんどのごみが資源になっているように聞こえるが、その中身は、内訳を見るまで分からない。
ホテルの洗濯室では、毎日たくさんのお湯をわかし、洗い終わったお湯をそのまま下水に流している。流れていく排水には、まだ熱が残っている。その熱を取り出して、次の洗濯のお湯をわかすのに使えないか。
南米チリの北部に広がるアタカマ砂漠は、世界でいちばん乾いた砂漠として知られる。その中のサン・ペドロ・デ・アタカマに、「ティエラ・アタカマ・ホテル&スパ」がある。
ロサンゼルスの「ミレニアム・ビルトモア・ホテル」は、2019年に電気自動車(EV)の充電器を10基置いた。#248 では、このホテルについて広まった「収益15%増」「直接予約27%増」という数字の出どころが見つからなかったことを書いた。
屋上を草花で覆い、その上に太陽光パネルを置く。草花がパネルを冷やし、発電が増える。#249 では、シドニーの二つのオフィスビルを比べた研究を読んだ。補正前の差は13.1%で、パネルのちがいなどを補正すると3.63%だった。
シャワー室の壁に、小さな表示板がある。水を出すと数字が進み、止めると止まる。その横に、こんな言葉が貼ってある。「水は命に欠かせない。ここでのふつうのシャワーは、水が3分30秒流れています。あなたは時計に勝てるか?」
英国、アイルランド、北欧にあるマリオット・インターナショナルの直営のホテル53軒が、食品ロスを半分に減らした。2025年、食品ロスを測る仕組みを提供する英国の会社ウィノウは、こう発表した。英国のホテル業界で、この規模の成果は初めてだという。
ノルウェー中部、トロンハイム空港のあるヴァーネスに、「スカンジック・ヘル」というホテルがある。2018年6月、このホテルの暖房とお湯をまかなってきた電気のボイラーと石油のボイラーが、1台の機械に置きかえられた。CO2を冷媒に使うヒートポンプだ。この機械は、暖房とお湯に加えて、建物の冷房もまかなう。
「典型的なホテルでは、ごみの43%が埋め立てや焼却に回らずにすんでいる。それを90%超に引き上げられる」。こう書いているのは、オランダのアムステルダムを拠点に、ホテルなどのごみの監査をしている会社「ウィーゴーゼロ」だ。
ネパールの首都カトマンズ。かつての王宮、ナラヤンヒティ宮殿の裏に、17室の「ホテル・ヘランヤ」がある。2階建ての邸宅を改装した宿で、公式サイトによると、1980年代にはWHO(世界保健機関)やユニセフが使っていた建物だ。
南アフリカのホテルグループ「シティ・ロッジ・ホテルズ」は、2020年、客室の浴室からシャンプーとボディソープの小さなプラスチックボトルをなくした。代わりに置いたのは、髪にも体にも使える固形のバーだ。
モルディブの北部、ラヴィヤニ環礁に、15棟の客室だけを持つ小さな島のリゾート「クダドゥ・モルディブ・プライベート・アイランド」がある。2018年の暮れに開業が伝えられたこの島では、客室は砂の浅瀬に建ち、ほかに「ザ・リトリート」という大きな共用の建物がある。この建物の屋根は、太陽光パネルでできている。
スペイン北東部の街サラゴサにある4つ星のホテル「シルケン・レイノ・デ・アラゴン」は、2009年に客室と共用部の水まわりを節水型に替えた。ところが、改修の前と後の1年間の水の量を比べると、減り方はわずかだった。
スペイン北西部ガリシア州の西の端に、フィステラという岬の町がある。大西洋に面したこの町に、2018年7月、3つ星の小さなホテル「ベラ・フィステラ」が開業した。
世界でホテルを展開するフォーシーズンズは、2023年の取り組みの報告書で、食品ロスについてこう書いている。
アイルランド西部の街ゴールウェイに、ミシュランの星を得たレストラン「ローム」があった。料理長のエンダ・マケヴォイ氏は、野菜の約8割を、たった1つの畑から仕入れていた。
ドイツのホテル運営会社「MHPホテルAG」は、ヨーロッパで高級ホテルを運営している。2023年から、スイスの会社「KITRO(キトロ)」の計量の機器を使って、厨房の食品ロスを測り、減らしている。
北欧最大のホテルチェーン「スカンディック」は、フィンランドのホテルの駐車場に、電気自動車(EV)の充電器を置いてきた。充電器の会社「ヴィルタ」が2022年3月に公開した事例は、2020年から2021年にかけて、充電が125%増えたと書いている。
インドの首都ニューデリーの空港の近く、エアロシティにあるホテル「ローズエイト・ハウス・ニューデリー」は、料理の考え方として「SLOW」を掲げている。Seasonal(季節)、Local(地元)、Organic(有機)、Wholesome(体によい)の頭文字だ。
2011年、カリフォルニア州の中部、州間高速道路5号線のそばの町パターソンにあるホテル「ベスト・ウェスタン・プラス・ヴィラ・デル・ラゴ・イン」が、駐車場に電気自動車(EV)の充電器を6台置いた。
カナダのロッキー山脈にある町バンフでは、2022年10月から、ホテルや飲食店などの事業者に、食べ物のくずを一般のごみと分けることが義務になった。分けた食べ物は、堆肥にするために運ばれる。
ロンドンから約1時間、英国南部ハンプシャー州に、18世紀の屋敷を使ったホテル「ヘックフィールド・プレイス」がある。2021年2月、米国の雑誌「360マガジン」は、このホテルを「英国で初めての、100%バイオダイナミックのホテル」と紹介した。
インドネシア・バリ島のスミニャックにある「デサ・ポテトヘッド」は、ホテルと飲食店と文化施設が集まる「村(デサ)」だ。ここでは2025年、敷地の中の6つのレストランとバーで、「アップサイクル・メニュー」という取り組みが進められた。厨房で出る副産物、つまりふつうなら捨てられる部分を、料理や飲み物の材料に作り変える。
米国テネシー州、グレート・スモーキー山脈のふもとに、宿「ブラックベリー・ファーム」がある。敷地は4,200エーカー(約1,700ヘクタール)。森と牧草地が広がり、羊や豚や鶏が暮らす。
イタリア南部プーリア州、アドリア海に近いサヴェッレトリに、リゾート「ボルゴ・エニャツィア」がある。2025年1月、ここで「種の家(イタリア語でカーザ・デッレ・セメンティ)」の取り組みが始まった。市場から消えた野菜の種を探し出し、育て、種を取って残していく。
クロアチアの港町ドブロブニクの沖に、車の走らない小さな島コロチェプがある。ここに、TUIグループのホテルブランド「TUI BLUE」の「カラモタ・アイランド」が建つ。大人だけが泊まれる、144室のオールインクルーシブ(食事や飲み物が料金に含まれる)のホテルだ。
米国カリフォルニア州のワインの産地、ソノマ郡ヒールズバーグの町なかに、「シングルスレッド」がある。55席のレストランの上に、5室のスイートがある。料理長のカイル・コノートン氏と、農場長のカティーナ・コノートン氏の夫妻が営む。
スペイン北東部の街サラゴサのホテル「シルケン・レイノ・デ・アラゴン」は、2009年に水まわりを節水型に替えた。2013年に発表された論文によると、客1人あたりの1日の水の量は、321リットルから252リットルに減った。記録は1,703日にわたり、ホテルの保守の担当者が、毎日メーターを読んで残したものだった。
米国のホテルブランド「ザ・フォールド・ホテルズ」は、フロリダ州オーランドとインディアン・ショアーズ、コロラド州スティームボート・スプリングスに、キッチン付きのスイートの宿を持つ。
米国コネチカット州ニューヘイブンの「ホテル・マルセル」は、165室のホテルだ。建築家マルセル・ブロイヤーが設計したタイヤ会社の旧本社を、2022年にホテルに変えた。ガスを使わず、すべてを電気で動かす。この建物とエネルギーの仕組みは、#003で詳しく読んだ。
米国マサチューセッツ州ボストンの港の地区、シーポートに、「ウェスティン・ボストン・ウォーターフロント」がある。793室の客室に、レストランが2つ、バーが2つ、従業員の食堂と宴会場を持つ大きなホテルだ。
シンガポールの「ラッフルズ・ホテル」は、1887年に開業した。今は115室すべてがスイートのホテルだ。
南アフリカのケープタウン国際空港から400メートルのところに、「ホテル・ヴェルデ」がある。151室の4つ星ホテルで、スパと会議室も持つ。
イタリア南部、ソレントの「コンカ・パーク」は、家族で営む4つ星のホテルだ。公式サイトは「私たちは、イタリアで初めてのごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)のホテルです」と書く。
サンフランシスコの「ヒルトン・サンフランシスコ・ユニオンスクエア」は、1,919室を持つ大きなホテルだ。アメリカ西海岸でいちばん大きなホテルとして紹介されてきた。
川崎市の殿町、多摩川をはさんで羽田空港の向かいに、「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」がある。2018年6月1日に開業した186室のホテルだ。
オランダ南西部、ゼーラント州の海辺の村レネッセに、「デ・ゼーウセ・ストローメン」というホテルがある。家族で営む4つ星で、本館に78の客室があり、となりに休暇用の宿泊施設の区画も持つ。サイトによれば、1959年から客を迎え、1997年に再び開業した。
カナダ・バンクーバーの繁華街ロブソン通りの「リステル・ホテル」は、129室の高級なブティックホテルだ。館内にはレストラン「フォレッジ」を持つ。
オーストリアの首都ウィーンの2区、プラーターシュテルン広場の近くに、「デア・ヴィルヘルムスホーフ」というホテルがある。102室の4つ星で、ウィーン市の資料によると、家族で3代にわたって営んでいる。
オーストラリア東部、クイーンズランド州の内陸の町トゥーンバに、「サザン・ホテル」がある。店のサイトによると、地元の家族が1986年から営む店だ。
米国コロラド州ボルダーに、「セント・ジュリアン・ホテル&スパ」がある。201室で、旅行サイト「トラベル・ボルダー」の2025年の記事によると、開業20年を迎えた。
米国西海岸のシアトルの中心街に、39階建てのビル「オリーブ8」がある。下の17階が346室の「ハイアット・アット・オリーブ8」、上の22階が分譲の住宅だ。ホテルは2009年1月に開業し、同じ年の7月に、環境に配慮した建物の認証「LEED」のシルバーを受けた。
燃料電池は、都市ガスなどからとり出した水素と、空気中の酸素を反応させて電気をつくる装置だ。電気をつくるとき、熱も出る。この熱を捨てずに使えば、燃料のエネルギーを無駄なく使える。
米国カリフォルニア州の中部、サンフランシスコとロサンゼルスのあいだに、サンルイスオビスポという町がある。2019年10月、ここに78室のホテル「ホテル・サンルイスオビスポ(ホテルSLO)」が開業した。開業のときから、使い捨てのプラスチックを一切使わないホテルとして紹介されている。
クロアチアのアドリア海沿いで、ホテルやリゾート、キャンプ場を営む「ヴァラマー」は、休暇の予約ページで、客にこう伝えている。あなたの休暇は、8万本を超える木の再植林と管理を支えている、と。同じ会社は、使う電気の100%が再生可能エネルギーだとも伝えている。
米国フロリダ州マイアミの中心街に、313室のホテル「JWマリオット・マーキス・マイアミ」がある。このホテルは2015年から、生ごみを微生物で分解して液体にする機械を厨房で使っている。今の機械には、スタッフが「ローラ」という名前をつけている。
米国フロリダ州タンパの空港の近く、湾に面した敷地に「グランド・ハイアット・タンパベイ」がある。このホテルは、生ごみを微生物で分解して液体にする機械を厨房に入れている。
海辺のリゾートでは、庭の水やり、冷房の冷却塔、洗濯に、たくさんの水を使う。その多くは、飲める水である必要がない。
米国カリフォルニア州サンディエゴ湾を望む「ホテル・デル・コロナド」は、1888年に建てられた浜辺のリゾートだ。1977年には、国の歴史的建造物に指定されている。ホテルの年表によると、開業前の1887年11月には、すでに発電の設備が届いていた。
インド北部のヒマーチャル・プラデーシュ州には、山の町が多い。都市から車で向かう旅行者も多い。この州を中心に宿を運営する「エコール・ホテルズ」は、カソルとマナリの宿に、電気自動車(EV)の充電器を置いた。
デンマークの会社「アグアディオ(Aguardio)」は、シャワーの時間を表示する装置で知られる。ホテルのシャワーの実験の数字は、#270でくわしく読んだ。
スペインのホテル会社「イベロスター・ホテルズ&リゾーツ」は、家族で所有する会社で、4つ星と5つ星のホテルを約100軒持っている。海辺のホテルが多い。
米国ジョージア州アトランタの「ハイアット・リージェンシー・アトランタ」は、客室1,260室、延べ床面積150万平方フィート(約14万平方メートル)の大きなホテルだ。
米国ニューメキシコ州アラモゴードの「クラシック・デザート・エア・ホテル」は、1950年代に建てられた2階建てのホテルだ。古い型のホテルによくあるように、客室が大きな馬蹄形に並んでいる。
スペイン南部、アルヘシラス湾に面したロス・バリオス市パルモネスに、「NH カンポ・デ・ヒブラルタル」というホテルがある。客室は100室。ジブラルタルにも近い、工業地区の中のホテルだ。
サウジアラビア東部の海沿いの町、アルコバールに、12階建てのホテルがある。名前は明かされていない。このホテルでは、水はすべて、海水を淡水にする施設から来ている。使った水を再利用する仕組みは、まだない。
米国ロサンゼルスのダウンタウン、サウス・ヒル・ストリート200番地に「カワダ・ホテル」がある。ダウンタウンの地域団体のページによると、1923年に「アスター・ホテル」として建てられた4階建てで、客室は116室。手ごろな値段で泊まれるホテルとして、長く使われてきた。
スペインの地中海の島、マヨルカ島に、「パルマ・ビーチ・ホテル」という3つ星のホテルがある。客室は81室で、そのうち63室には台所がついている。建物は9階建て。客の多くはスカンジナビアから夏の休暇に来る人たちで、1〜2週間泊まっていく。
インドネシアのバリ島の海辺の町、チャングーに、「COMO ウマ・チャングー」というホテルがある。現在の公式サイトでは「COMO チャングー」と書かれている。このホテルは、「有機ごみを埋立地に送らない」という取り組みを続けてきた。
アメリカ西海岸のサンディエゴ湾のハーバー島に、「シェラトン・サンディエゴ・ホテル&マリーナ」がある。客室は1,053室で、2つの高層の棟に分かれている。2つの大きな厨房が、4つのレストランやバー、宴会のために、1日平均2,500食を出している。
洗面やシャワーで使った水を、きれいにしてトイレに回す仕組みを入れたら、どれだけ水道の水を減らせるのか。2015年、スロバキアのコシツェ工科大学の研究者4人が、ホテルの建物を例に、この試算を学術誌「WSEAS トランザクションズ・オン・エンバイロメント・アンド・ディベロップメント」に発表した。
カリブ海の島国キューバの南岸、シエンフエーゴス州の海辺に、「ランチョ・ルナ・ホテル」がある。論文によると、3つ星のオールインクルーシブのホテルで、客室は222室。近くの「ファロ・デ・ルナ」の46室と合わせて268室になる。このホテルには、キューバの観光施設で最大級の、太陽熱でお湯をつくる設備がある。
ホテルの温室効果ガスというと、まず電気やガスが思い浮かぶ。では、ごみや食べ残しは、どのくらいの重さを占めるのか。
スペイン北東部、地中海に面したコスタ・ブラバの町、ロレート・デ・マル。夏には観光客で人があふれる町だ。ここにある441室の3つ星リゾートホテルは、1990年代に受けた助言をきっかけに、客室のシャワーと洗面の排水(グレーウォーター)を分けて集め、トイレを流す水に使うようにした。
スペイン北東部のコスタ・ブラバにある海辺の町、ロレート・デ・マル。2018年の論文によると、町の面積は48.7平方キロメートル、人口は37,042人(2016年)。そこに120のホテルと約3万のベッドがある。2016年には、町のホテルに1,205,495人が泊まった。
トルコ西部、エーゲ海に面したイズミル県。トルコの研究者4人は、この県で計画されている3つの建物(ホテル、集合住宅、工場)に、使った水を処理してもう一度使う仕組みを設計し、費用と効果を比べた。論文は2024年9月30日、トルコの学術誌「ジャーナル・オブ・アドバンスト・リサーチ・イン・ナチュラル・アンド・アプライド・サイエンシズ」に載った。
中国の太陽熱の機器メーカー、ソレトクス(SOLETKS)は、2026年8月10日、ホテルと病院の太陽熱給湯の設計についての解説ページを公開した。その中で、自社の実績として「APECサミットのホテル」と呼ぶ北京のホテルの設備を紹介している。
ホテルのごみの話になると、「客1人が1泊すると、ごみが約1キログラム出る」という数字がよく使われる。この数字は、どこから来て、何を数えたものなのか。
インターネットには、ホテルのごみについての統計を集めたページがたくさんある。「ホテルは年28万9,700トンのごみを出し、うち7万9,000トンが食品」「1皿あたり0.46キログラムが捨てられる」「食品ごみの45%は仕込み、34%は食べ残し、21%は傷み」。
トルコ南部の地中海に面したアンタルヤ県は、国内でもっとも観光客が多い地域のひとつだ。論文によると、2021年には国内外から909万4,051人の観光客が訪れた。市が送る水道の量は1人1日329リットルで、国の平均224リットルを上回る。
トルコ南部のアンタルヤ県は、国内有数の観光地だ。論文によると、観光地であるために、特に夏の数か月は人口がとても多くなり、市の水資源に負担がかかっている。
トルコ南部のアンタルヤ県で営業中の病院、ショッピングモール、ホテルを選び、雨水を集める仕組みと、シャワーや洗面で使った水(グレーウォーター)を処理してもう一度使う仕組みの費用と効果を比べた論文がある。イスタンブール工科大学などの研究者がまとめ、2023年1月4日に学術誌「フロンティアーズ・イン・エンバイロメンタル・サイエンス」に載った。
水の専門誌「スマート・ウォーター・マガジン」に2024年10月31日に載った寄稿は、ホテルの節水の例として、スペイン・ロレート・デ・マルの「ホテル・サンバ」とEUの研究「DemEAUmed(デモーメッド)」を紹介している。
英国南東部ケント州の町フェイバーシャムに、ホテルチェーン「プレミア・イン」の新しいホテルができた。3階建てで、床面積は3,000平方メートル。もとは農地だった土地に建てられた。
ホテルの屋根に太陽光パネルを載せたら、電気のどれだけをまかなえるのか。答えは、建物がどれだけ電気を使うかと、屋根がどれだけ広いかの釣り合いで決まる。
シャワーや洗面、洗濯、台所から出る排水は、トイレの排水とは別に「グレーウォーター」と呼ばれる。比較的汚れが少ないため、処理してトイレの洗浄などに使い直す方法が研究されている。
インドの給湯設備の会社「エナジェン・ハイブリッド・システムズ(Energen Hybrid Systems)」は、自社のウェブサイトに、ホテル向けの事例を並べている。そのうち3つの宿は、どれも客室や厨房に毎日たくさんのお湯を使う。それなのに、選んだ仕組みは3つともちがう。
英国の太陽熱の会社「ソーラーUK(SolarUK)」は、ロンドン中心部で建設中だった5つ星ホテルの屋根に、140枚の太陽熱の集熱器を設けた事例を公開していた。会社は事例を「タワー・ホテル」と呼び、施主を「グローバル・グランジ社」と書いている。
駐車場の上に屋根をかけ、そこに太陽光パネルを載せる「ソーラーカーポート」。#264では、米国カリフォルニア州の「ハンプトン・イン」が、屋根の工事で最上階を閉めないために駐車場を選んだ例を読んだ。
ホテルのシーツやタオルを洗うとき、水の使い方は「洗濯物1キログラムあたり何リットル」で比べる。#251では、米国サンフランシスコの大型ホテルの洗濯の数字を読んだ。
英国イングランド北東部のノーサンバーランドにある「ダーウェント・マナー・ホテル」は、暖房とお湯を、木質ペレットを燃やすボイラーでまかなっている。60キロワットのボイラーが6台で、合わせて360キロワットだ。
アメリカの設備管理ソフトの会社「オックスメイント」は、2026年3月28日、自社のウェブサイトにホテルの事例を載せた。客室が合わせて4,200室ある18軒のホテルを運営する会社が、空調の機器にセンサーを付け、13か月でエネルギー費を30%減らしたという内容だ。
スコットランドのハイランド地方、ケアンゴームズにある「ボート・ホテル」は、家族で営む34室のホテルだ。バーとビストロもある。
米国テキサス州サンアントニオの空港の近くにある「ホリデイ・イン・サンアントニオ・インターナショナル・エアポート」は、397室のホテルだ。2007年、市の水道公社の事業で、全室のトイレ、洗面の蛇口、シャワーを、水を節約できるものに替えた。
クロアチアのアドリア海に浮かぶフヴァル島。スターリ・グラードにある「ヴァラマー・アミコル・リゾート」は、2022年7月の半ばに開業した家族向けのリゾートだ。木でつくったヴィラが並び、ヴァラマーは、クロアチアで初めて、持続可能な開発の考え方に沿って建てた家族向けのリゾートだと紹介している。
ホテルの朝食のビュッフェで、皿を少し小さくする。あるいは、「何度でも取りに来てください」という札を置く。それだけで、食べ残しは減るのだろうか。
ホテルの食品ロスの話では、「1ドルかけると7ドル返ってくる」「投資に対して600%のもうけ」という言葉がよく出てくる。どちらも、2018年4月に出た同じ報告書から来た数字だ。
南アフリカのケープタウン国際空港の近くに、「アフリカで最も緑のホテル」を名乗る「ホテル・ヴェルデ」がある。地下に掘った100本の穴で地中の熱を使い、冷暖房とお湯をまかなうことで知られる。
ホテルのビュッフェは、好きなものを好きなだけ選べる楽しさがある。一方で、客が食べきれないほどの料理を並べ、最後に捨てることになりやすい。
ホテルの水道の請求書には、1か月に使った水の合計しか書かれていない。シャワーに何割、トイレに何割、洗濯に何割使ったのかは、請求書からは分からない。
地中熱の冷暖房というと、「どれだけ省エネになるか」が話題になりやすい。けれども、米国エネルギー省が2024年に公開した事例の報告で、ある歴史ある宿の担当者が挙げた理由は、省エネだけではなかった。「より信頼でき、手入れや修理がしやすい」ことだった。
米国テキサス州サンアントニオの「ヒルトン・パラシオ・デル・リオ」は、1968年に建った、ダウンタウンでいちばん古いホテルだ。このホテルは、市の水道事業体「サンアントニオ水道システム(SAWS)」と組んで、客室のトイレや蛇口、シャワーを替え、1室あたりの水をほぼ半分にした。
屋根に降った雨は、ふつう、雨どいを通って建物の外へ流れていく。行き先は、下水管や雨水の管、そして川だ。強い雨の日には、その水が一度に集まる。
英国ロンドンのヒースロー空港の近くにある「ロンドン・ヒースロー・マリオット」は、洗濯で年に170万リットルの水を節約したと紹介されてきた。洗濯を外の業者に任せるのをやめ、ホテルの中で洗うようにした結果だという。
米国マサチューセッツ州では、州の環境保護局の資金で動く「リサイクリングワークス」という支援の窓口が、ホテルやレストランのごみを減らす事例をまとめている。よく知られているのは、ボストンの「レノックス・ホテル」だ。3つのレストランの生ごみを堆肥にまわし、その量は年91トンから156トンに増えた。
太陽光発電の事例では、発電量や電気代の節約、元が取れるまでの年数に目が行きやすい。けれども、宿の経営者にとって最初の壁になるのは、工事の費用をどう用意するかだ。
生ごみを堆肥にする取り組みでは、分け方や堆肥の質に目が行きやすい。けれども、続くかどうかを決めるのは、意外に「だれが、どうやって運ぶか」だ。
ホテルの客室では、浴室の換気扇が湿気やにおいを外へ出している。外へ出した分だけ、外の空気が入ってくる。冬は冷たい空気、夏は暑くて湿った空気だ。その空気を暖めたり冷やしたりするのにも、エネルギーがいる。
塩分を含む水から真水をつくる装置は、真水だけを生むわけではない。取り除いた塩分は、残りの水に集まる。真水をたくさんつくるほど、塩分の濃い水の扱いが問われる。
省エネの事例には、いくつもの割合が並ぶことが多い。どの割合が、どの対策の、誰の言葉なのかを分けないと、実際より大きな効果を思い描いてしまう。
太陽光と蓄電池の事例には、キロワット(kW)とキロワット時(kWh)が入り混じって出てくる。キロワットは一瞬にどれだけの電気を出せるかという「力」の単位で、キロワット時は、どれだけの電気をためたり使ったりしたかという「量」の単位だ。太陽光発電協会の説明では、1キロワットの電力を1時間使ったときの電力量が1キロワット時だ。同じ「147」でも、どちらの単位が付くかで意味が変わる。
ホテルの業界紙「ホテル・ダイブ」は、2023年9月8日に「ホテルが食品のごみに取り組む3つの独自の方法」という記事を載せた。最初に登場するのは、米サウスカロライナ州チャールストンの「スペクテイター・ホテル」の、生ごみを分解して水にする機械だ。同じ記事には、サンディエゴ、ワシントンD.C.のホテルも並んでいる。
食品のごみを減らそうとするとき、まず何から手をつけるか。量がいちばん多い物か、お金がいちばんかかっている物か。米国ルイジアナ州の「フォーシーズンズ・ホテル・ニューオーリンズ」の厨房は、毎日の記録から、この2つの順位が別々であることを知り、それぞれに違う手を打った。
太陽光パネルと蓄電池の会社「ネオサン・エナジー」の事例のページに、「ホテル・コンプレックスのための800キロワットの系統連系の太陽光発電所」という一件がある。ページの公開日は2024年10月2日。場所の欄には「Krinica(クリニツァ)」とだけ書かれ、国の名前も、ホテルの名前も載っていない。この記事でも、場所を推測することはしない。
アブダビ国際空港の「プレミア・イン」は、客室のシャワーと浴槽の水を膜で濾して、トイレと植栽に使い直している。2016年1月の業界紙の記事は、この仕組みで水道の水を毎月平均73万5,000リットル減らし、それは使用量の24%にあたる、と伝えた。仕組みの成り立ちと、開業10年の歩みは #187 で取り上げた。
ポルトガルの首都リスボンにある577室の「リスボン・マリオット・ホテル」は、食品ロスを9か月で50%減らした。この事例は、#218で厨房の工夫から、#494で「売上に対する割合」という物差しから取り上げた。
米国ペンシルベニア州の「コートヤード・バイ・マリオット・ランカスター」(133室)は、2018年、電気の100%を太陽光でまかなう、米国で初めてのマリオットのブランドのホテルになった。半マイルほど離れた倉庫の屋根に2,700枚のパネルを並べた仕組みと、「100%」が1年の合計であることは #256 で取り上げた。
ベルギーの海辺の町オーステンデにある「ホテル・ローザ」は、客室のシャワーと蛇口の水を集めてきれいにし、トイレを流す水に使い直している。装置は、オランダのハイドラループ(Hydraloop)のH600を4台つないだものだ。装置の能力と「可能な量」の計算は #255 で取り上げた。
スペインのバルセロナにある「ホテル・バルセロナ・プリンセス」は、2024年10月に捨てた食べ物を記録する仕組みを入れ、8か月で食品のごみを63%減らした。朝食のつくりすぎを見直した6つの対策や、パイナップルの芯をケーキにした工夫は #214 で取り上げた。
英国ロンドンのヒースロー空港の近くにある「ロンドン・ヒースロー・マリオット」は、洗濯をホテルの中で行うようにし、年に170万リットルの水を節約したと紹介されてきた。外の業者に頼んでいた洗濯を館内に移したのに、なぜ「節約」なのか。その問いは #358 で取り上げた。
クロアチアでホテルやキャンプ場を営むヴァラマーは、買う電気をすべて再生可能エネルギーにしている。8万本の木の管理と、電気の「100%」が証明書つきで買う電気であることは #309 で、地元の食材77%を掲げるフヴァル島のリゾートは #349 で取り上げた。
ドバイの人工島パーム・ジュメイラにあるリゾート「フェアモント・ザ・パーム」は、2017年4月から、捨てた食べ物を記録する仕組みを使っている。仕組みを提供する英国のウィノウによると、ビュッフェのレストランで食品のごみを61%減らし、年に50万ディルハム、14万ドルを節約したという。
ハンガリーの首都ブダペストにある「ハンプトン・バイ・ヒルトン・ブダペスト」は、219室のホテルだ。朝食は宿泊料金に含まれ、多い日には400食を超える。ホテルは2024年12月に、料理をどれだけ作るかを予測する道具を入れ、6か月で朝食の作りすぎを69%減らした。
オーストラリア・クイーンズランド州のトゥーンバにある「サザン・ホテル」は、屋根と駐車場に太陽光のパネルを置き、蓄電池と電気自動車の充電器を組み合わせた。年の発電量757メガワット時が計算上の予測であること、ホテルが「60%超」を見込みとして語っていることは、#304 で読んだ。
ロンドンの金融街カナリー・ワーフにある「ロンドン・マリオット・ホテル・カナリー・ワーフ」は、捨てた食べ物を記録する仕組みを入れ、6か月で食品のごみを67%減らした。仕組みを提供する英国のウィノウが、2024年10月4日のブログと事例紹介のPDFで伝えている。
インドのムンバイにある「JWマリオット・ムンバイ・サハール」は、国際空港から近い、588室のホテルだ。このホテルの節水の数字として、「年8,615キロリットル」がよく引かれる。同じ記事には、「下水処理の水を100%トイレの洗浄に使い、1日30キロリットルを節約」という数字も出てくる。
ドイツのフランクフルト空港には、「ヒルトン・フランクフルト・エアポート」と「ヒルトン・ガーデン・イン・フランクフルト・エアポート」という2つのホテルがある。英国のウィノウが公開した事例のページによると、2つのホテルは1つの厨房をいっしょに使う形で運営されていて、その厨房は1日に600食を超える料理を出している。
ロンドン南部の「ヒルトン・ロンドン・クロイドン」は、朝食ビュッフェの残り物を5か月で52%減らした。品目ごとに見ると、豚肉のソーセージが57%、スクランブルエッグが48%減った。英国のウィノウが公開した事例のページによると、このホテルは2026年2月に、英国のヒルトンの朝食の評価で1位になった。
ヨルダンの首都アンマンで建設中だった「シーダーズ・ホテル」のために、ヨルダンの研究者3人が、電力網につなぐ太陽光発電を設計した。論文は2021年6月に学術誌に載った。
英国の太陽熱の会社「ソーラーUK(SolarUK)」は、ロンドン中心部で建設中だった5つ星ホテルの屋根に、140枚の太陽熱の集熱器を設けた事例を公開していた。会社は事例を「タワー・ホテル」と呼び、施主を「グローバル・グランジ社」と書いている。
フィリピンのパンパンガ州、クラーク・フリーポート・ゾーンにある「スイスホテル・クラーク」は、2023年2月から、英国のウィノウの仕組みで食品ロスを測ってきた。ウィノウの事例のページによると、食品ロスを67%減らし、年に1万食分の食べ物を埋め立てから救い、二酸化炭素に換算して年16トン(CO2e)の温室効果ガスを減らしたという。
中米コスタリカの北西部、太平洋に突き出したパパガヨ半島に、「フォーシーズンズ・リゾート・コスタリカ・アット・ペニンシュラ・パパガヨ」がある。半島には、ほかのホテルや会員制のクラブも集まっている。
スコットランドの西の海沿いに、プレストウィックという町がある。ここに建つ「カールトン・ホテル」の平らな屋根に、56キロワット(kWp)の太陽光パネルが載せられた。
シンガポールの「ラッフルズ・シンガポール」は、世界に知られた歴史ある高級ホテルだ。このホテルの厨房は、オランダの会社オービスク(Orbisk)の機械で、捨てる食べ物を記録した。
クロアチアの港町ドブロブニクの沖に、車の走らない小さな島コロチェプがある。ここに、TUIグループのホテルブランド「TUI BLUE」の「カラモタ・アイランド」が建つ。
英国南東部ケント州の町フェイバーシャムに、ホテルチェーン「プレミア・イン」のホテルがある。業界誌の記事は、このホテルを「84ベッドの新しいプレミア・イン」と書いている。
千葉県浦安市の舞浜にある「ヒルトン東京ベイ」は、日本で初めて、イギリスの会社ウィノー(Winnow)の「ウィノー・ビジョン」を入れたホテルだ。捨てた食べ物をカメラで撮り、重さを量って、何をどれだけ捨てたかを記録する機器である。
ドイツ北部の都市ブレーメンにある「ラディソン・ブル・ホテル・ブレーメン」は、235室のホテルだ。ロビーのレストラン「ザ・ロビー・レストラン」では、ティム料理長が2年かけて、厨房の働き方を見直してきた。
オーストラリア・シドニーの西、世界遺産のブルーマウンテンズにあるルーラの町に、「フェアモント・リゾート・ブルーマウンテンズ」がある。アコーのブランド「Mギャラリー」のリゾートだ。
ドイツのホテル運営会社「MHPホテルAG」は、ヨーロッパで高級ホテルを運営している。2023年から、スイスの会社キトロ(KITRO)の、捨てた食べ物を量って写真に撮る機器「TARE(テア)」で、厨房の食品ロスを測って減らしている。
アラブ首長国連邦の首都アブダビに、「ノボテル・アブダビ・ゲート」というホテルがある。フランスのホテルグループ、アコーのブランドの一つだ。
英国イングランドの中部に、コービーという町がある。ここにある「ホリデイ・イン」のホテルが、屋根などに太陽光パネルを付けた。
南米パラグアイの首都アスンシオンに、「ホリデイ・イン・エクスプレス・アスンシオン・アビアドレス」というホテルがある。英国に本社を置くホテルグループ、IHGのブランドの一つだ。IHGのホテルのページによると、11階建てで、客室は116室ある。
英国の太陽光の会社、ソーラー・ボルテイクス(Solar Voltaics)が、2026年2月に自社のサイトに記事を載せた。題名は「英国のホテルが、手元の資金を使わずに太陽光で3年の回収を実現した方法」だ。
フランスのホテルグループ、アコーは、2024年3月20日に、食品ロスに取り組む3つのホテルを紹介する記事を載せた。そのうち、アラブ首長国連邦の「ノボテル・アブダビ・ゲート」は、#395で取り上げた。この記事では、残りの2軒を読む。
ノルウェー中部の「スカンジック・ヘル」というホテルに、2018年、二酸化炭素(CO2)を冷媒に使うヒートポンプが入った。1台で、暖房、お湯、冷房をまとめてまかなう仕組みだ。この設備のしくみと63%、44%という数字は、#272で取り上げた。
シャワーや浴槽で使ったあとの水を「グレーウォーター」という。これを集めてきれいにし、トイレを流す水などに使い直す仕組みは、これまで、やる気のある建物が自分から選ぶものだった。
2023年12月、アラブ首長国連邦のドバイで国連の気候変動の会議(COP28)が開かれた。スペインのホテルのグループ「イベロスター」は、国連世界観光機関の催しで、循環経済に向けた「道筋」の報告書を発表した。
英国の格安ホテルのチェーン「トラベロッジ」は、照明をLEDに替え、空いている客室の暖房を抑える仕組みを入れてきた。エネルギーの会社「SMS」の事例紹介には、20.2ギガワット時、19ギガワット時といった大きな数字が並ぶ。
ホテルにEVの充電器を置くとき、最初に決めることは何だろうか。台数でも、値段でもない。カナダの充電の会社「FLO」が紹介するホテルの例を読むと、答えは「誰が、何時間、車をとめるのか」だとわかる。
米国ボストンのレノックス・ホテルは、2014年5月から、3つのレストランの生ごみを農場に送って堆肥にしている。この取り組みは、これまでにも取り上げてきた。今回は、ホテルの中の工夫ではなく、外側に目を向ける。同じ2014年、マサチューセッツ州は、多くの生ごみを出す事業者に、生ごみを捨てることを禁じた。1軒のホテルの数字を、州全体の10年の数字の中に置くと、何が見えるのか。
客室の石けんの使い残しや、シャンプーの小さなボトル。スペイン・バルセロナの「ヒルトン・ディアゴナル・マル・バルセロナ」は、これらを回収する団体と組んでいる。団体が公表した数字を重さで分けると、回収したものの大半はボトルだった。そしてEUでは、2030年から、そのボトルそのものが使えなくなる。数字の内訳と、これからの決まりを並べて読む。
米国テキサス州サンアントニオの「ヒルトン・パラシオ・デル・リオ」の節水は、トイレやシャワーの交換で知られる。けれども、この事例でいちばん早い工事は、客室ではなく製氷機だった。2004年、ホテルは「水で冷やす製氷機」をやめた。米国環境保護庁(EPA)は、この型が空気で冷やす型の「最大6倍」の水を使うと書いている。6倍はどこから来るのか。2025年のEPAの手引きと、日本のメーカーの仕様を並べて、氷1キログラムあたりの水で考える。
生ごみを微生物で分解し、水にして流す機械がある。米国のメーカー、パワーノットの「LFC」という機械は、ドバイの高級ホテルにも入っている。メーカーの発表には「1日600キロまで分解できる」といった能力の数字と、「1か月で2,000キロを超えた」といった実績の数字が並ぶ。2つを1日あたりにそろえると、何が見えるのか。ドバイの3軒と、米国タンパの1軒を読む。
ホテルどうしでエネルギーを比べるとき、いちばん手軽なものさしは「1室あたり」だ。米国の設備管理ソフトの会社オックスメイントが2026年3月に載せた事例でも、18軒のホテルを「使われた客室1室あたりのエネルギー費」で比べ、最良と最悪の差が47%あったとしている。けれども、ホテルには、客室のほかにレストランや宴会場がある。日本の省エネの制度は、ホテルどうしを比べるために、7つの要素を使う式をつくった。2つのものさしを並べて読む。
ネパールの首都カトマンズのホテル「ヘランヤ」は、屋根に降る雨を集め、年に最大20万リットルを使っている。以前、ホテルの水は掃除に使うだけだった。いまは、厨房で食器を洗い、料理にも使うことがあるという。同じ雨水でも、掃除に使うのと、口に入るものに使うのとでは、必要な処理がちがう。設備を入れた会社の資料と、日本の建物の衛生のルールを並べて、用途ごとに読む。
インドネシアの東ジャカルタにある、191室の5つ星ホテル。その屋根に降る雨を集めて使うと、水をどれだけ減らせるかを調べた研究がある。結果の「年11.01%」は、屋根の面積と雨の量に、ひとつの係数を掛けて出した数字だ。その係数が「0.81」。屋根に降った雨のうち、何割を集められるとみるかを表す。この記事では、この係数がどこから来たのか、日本の排水の計算ではどんな値が使われるのか、そして係数の選び方で見積もりがどれだけ動くのかを読む。
ドイツ西部の町ドルトムント。公園のそばに建つ「ラディソン・ブル・ホテル・ドルトムント」は、厨房に食品ロスを測る機械を入れ、最初の10か月で捨てる食べ物を34%減らした。減った量は836キログラムで、CO2に換算すると4トンにあたるという。同じ紹介文には、ラディソンのグループが、余った料理をアプリで売って「18,724食、CO2で45.8トン」を減らしたという数字も並ぶ。2つの数字を割ってみると、食べ物1キログラムあたりのCO2の重さが、ずいぶんちがう。この記事では、その差がどこから来るのかを読む。
ロンドンのビジネス街カナリー・ワーフにあるホテル「トライブ・ロンドン・カナリー・ワーフ」は、厨房に食品ロスを測るカメラ付きの機械を3台入れた。最初に立てた目標は、「1年で、1食あたりの食品ロスを10%減らす」こと。結果は、9か月で37%だった。この事例で目を引くのは、成績を「総量」ではなく「1食あたり」で測っている点だ。この記事では、1食あたりで測る意味と、事例に並ぶ「食数」「CO2」「木の本数」という換算の数字を読む。
英国中部、イースト・ミッドランズ空港のそばに、2011年に開業したホテルがある。「ラディソン・ブル・ホテル・イースト・ミッドランズ空港」。建物は、英国の環境性能の評価「BREEAM(ブリーム)」で「エクセレント」を得て、英国で最も環境にやさしいホテルのひとつと呼ばれた。それでも、運営を始めると、光熱費は期待どおりにはならなかったという。エネルギーを細かく見る仕組みを入れたあと、ガスは41%、電気は17%、全体のキロワット時で30%減った。この記事では、設計の評価と運用の成績が別物であることと、3つの割合の関係を読む。
英国ケンブリッジのホテル「ノボテル・ケンブリッジ・ノース」は、食品ロスを測る機械を入れる前に、チームの工夫だけで3トンの食品ロスを減らした。そのあと機械を入れ、14か月でさらに28%減らした。この事例は、「人の意識づけ」と「計量の技術」のどちらが効くかではなく、どの順番で重ねるかを考える材料になる。この記事では、2つの段階と、成果の数字の中身を読む。
米国サンフランシスコの「ホテル・モナコ」(キンプトン系、201室)は、ごみの80%を埋め立てに回さずにすむようにし、年に12万ドルを節約した。市の環境局がまとめた事例集を読むと、目立つのは設備よりも「誰が、どこで分けるか」の決め方だ。客、ベルマン、ハウスマン、仕分けの専任の担当、部門長のチームが、それぞれの場所で役割を持っている。この記事では、その役割の分け方と、市内の5軒の数字の読み方を見る。
米国サンフランシスコの「タスカン・イン」(キンプトン系、221室)は、2002年に、市内のホテルで初めて、ごみの50%を埋め立てから外したと認められた。2010年の市の事例集では、その割合は80%になっている。割合が30ポイント上がったことは、埋め立てに残る分が50%から20%に減ったことを意味する。この記事では、割合を「残り」の側から読み、8年間の取り組みを続けた仕組みを見る。
ヒルトンは2023年12月、アラブ首長国連邦(UAE)の13軒のホテルの朝食で、食品ロスを62%減らしたと発表した。調理の段階のロスは76%超、客の食べ残しは55%減った。この62%は、出どころによって「食品ロス全体」とも「食べ残し」とも書かれている。成果の食事の数も、4か月の実績らしい数字と、1年に換算した数字が並ぶ。この記事では、62%の分母と、2つの食事の数を分けて読む。
英国ウェークフィールドの「シダー・コート・ホテル」は、2023年11月、屋根に155.1キロワットの太陽光発電を載せた。設置した会社の事例の紹介によると、年の発電は12万1,550キロワット時で、年の電気の使用量14万キロワット時超の約87%にあたる。ところが、電気代の節約は初年度で34%と紹介されている。この記事では、この差がどこから生まれるかを割り算でたどり、日本の宿の屋根で考えるときの物差しを探す。
米国サンフランシスコの「オーチャード・ホテル」は、104室の小さなホテルだ。市の環境局の事例集によると、ごみの67%を埋め立てから外し、年に2万5,000ドルを節約した。特徴として最初に挙げられているのは、トイレで手を拭いたペーパータオルを堆肥に回すことだった。ペーパータオルがどの流れに入るかは、街の処理の仕組みで決まる。この記事では、オーチャード・ホテルの取り組みと、日本で同じ紙を扱うときの違いを見る。
米国サンフランシスコの「ホテル・ニッコー」は、533室の大きなホテルだ。市の環境局の事例集によると、ごみの75%を埋め立てから外し、年に10万8,000ドルを節約した。事例集には、毎朝の教育の集まりと並んで、もう一つの役目が書かれている。ごみや資源を積み出す場所に館内の担当を置き、正しい場所に入っているかを確かめる役目だ。この記事では、分別の「出口」を誰が見るかという点から、ホテル・ニッコーの取り組みを読む。
米国サンフランシスコの「Wホテル」は、404室の大きなホテルだ。市の環境局の事例集によると、ごみの70%を埋め立てから外し、年に10万ドルを節約した。事例集が特徴として挙げるのは、2週間ごとに集まる「グリーンチーム」だ。そのメンバーは、3か月ごとに交代する。理由は「評価を広く行き渡らせるため」と書かれている。この記事では、チームの顔ぶれを回すという工夫を中心に、Wホテルの取り組みを読む。
英国バッキンガムシャーの「バーナム・ビーチズ・ホテル」は、省エネの会社スマーテック・エナジーと10年の契約を結び、初期の投資なしで設備を入れ替えた。会社の事例紹介によると、ガスと電気を合わせた削減は、1年目が29%、2年目が33.34%で、2年の平均は31.2%だった。省エネの数字は、何と比べたかで意味が変わる。この記事では、3つの数字がそれぞれ何を指すのか、そして「何もしなかった場合」とどう比べているのかを読む。
ヨルダンのアカバにあるリゾート「ハイアット・リージェンシー・アカバ・アイラ」は、食品ロスを測る機器を厨房に置き、1年あまりで食品ロスを39%減らした。機器を提供するオービスク社の事例紹介によると、変えたことの一つは、ビュッフェの終わり近くの補充だった。満量のトレーをやめ、少しずつ足すようにした。この記事では、ビュッフェの「最後の1皿」に注目して、この事例を読む。
ドバイの人工島パーム・ジュメイラにあるリゾート「ソフィテル・ザ・パーム」は、食品ロスを測る機器を使い、5か月で食品ロスを13%減らした。ブランドを持つアコーの2023年の発表によると、1年に直すと3トンにあたる。同じ発表は、ホテルの食品ロスがどこで生まれるかの内訳も示している。下ごしらえと作りすぎが45%、皿の上の残りが34%、在庫の管理の不備が20%だ。この記事では、13%という数字を、この3つの出どころと並べて読む。
オランダの「ノボテル・アムステルダム・スキポール・エアポート」は、オービスク社の機器で、食品ロスを35%減らした。ブランドを持つアコーの2023年の発表は、これを「2年で8トンにあたる」と書いている。オービスク社のページに載ったホテルの料理人の言葉は、「35%減らし、2年で10万ユーロ近くを節約した」だ。同じページの同じ欄には、「12か月で30%削減」という別の数字も並んでいる。この記事では、1軒のホテルについて出ている3つの数字を並べて、取り組みの数字を外に伝えるときに何を添えるとよいかを考える。
オランダの「ノボテル・アムステルダム・シティ」は、オービスク社の機器で捨てる食べ物を記録し、12か月足らずで食品ロスを33%減らした。オービスク社の2025年6月13日の記事によると、救った食べ物は3,300キログラム超、節約は2万7,000ユーロ超、防いだCO2は1万キログラム超だ。記事は、厨房のチームが使った5つの手を挙げている。宴会の団体の情報を集めること、仕入れを半キロ単位にすること、写真をみんなで見ること、励まし続けること、どうしても出るごみの行き先を用意しておくことだ。
アコーは2023年の発表で、ウィノウ社の機器を使う例として2軒のホテルを挙げた。インドネシアの「フェアモント・ジャカルタ」は1年で食品ロスを16%(1.6トン)減らし、英国の「ノボテル・ロンドン・エクセル」は39%(12トン)減らした。その後、同じ2軒について別の数字も出ている。フェアモント・ジャカルタについては、英国の団体WRAPが2026年8月28日、25%減らし、1年に約40トンの食べ物を救ったと公表した。ノボテル・ロンドン・エクセルについては、アコー自身の2023年9月の記事に「45%減った」とある。この記事では、同じホテルの違う数字を並べ、食品ロスの数字が、いつ、何を数えたかで変わることを読む。
アゼルバイジャンの首都バクーにある「ハイアット・リージェンシー・バクー」は、オービスク社の機器を1台だけ厨房に置き、4か月で食品ロスを37%減らした。オービスク社の2025年12月10日の記事によると、救った食事は814食、防いだCO2は1,300キログラム、節約は2,500ユーロだ。厨房のチームは、機器の画面(ダッシュボード)を「毎週の味見」のように扱い、小さな変更を1つずつ入れて、うまくいったものを残した。この記事では、毎週1つずつ変えるやり方と、そのときに忘れたくないことを考える。
ポーランドの首都ワルシャワの「ノボテル・ワルシャワ・セントルム」は、オービスク社の機器を3台置き、2年で客1人あたりの食品ロスを、始める前と比べて69%減らした。オービスク社の2025年11月14日の記事によると、2年で6万623ユーロを節約し、7万7,732キログラムのCO2換算の排出を防ぎ、3万7,409食をごみ箱から救った。現場で変えたことには、トマトとキュウリを小さく切る、パンを小さくする、食パンをスライスする、といった身近な工夫が並ぶ。この記事では、切り方と大きさを変える工夫と、「客1人あたり」という物差しを読む。
オランダの「メルキュール・アムステルダム・シティ」は、オービスク社の機器で捨てる食べ物を自動で記録し、12か月足らずで食品ロスを34%減らした。オービスク社の2025年5月23日の記事によると、救った食べ物は8,000キログラム超、節約は4万6,000ユーロ超、大気に出るのを防いだCO2は1万8,000キログラム超だ。記事は、厨房のチームが取った手を4つに分類している。データで献立を変えること、チームの意識と文化を変えること、運営を変えること、在庫を減らすことだ。
ホテルグループのアコーは、オービスク社と組んで、ホテルの厨房の食品ロスを減らす取り組みを広げている。オービスク社の2024年3月4日の発表によると、欧州の10軒のホテルで最初に導入した結果、6か月後に食品ロスが22%減った。発表は、1.5年後には50%減に達すると見込んでいる。アコーはまた、2030年までに全ホテルで食品ロスを60%減らす目標を掲げている。この3つの数字は、同じ発表に並んでいても、性質が違う。22%は実績、50%は見込み、60%は目標だ。
ヨルダンのアカバにある「モーベンピック・リゾート&レジデンス・アカバ」と「モーベンピック・タラ・ベイ」は、食品ロスをなくすことを目標に掲げる2つのホテルだ。オービスク社の2024年12月16日の記事によると、2つのホテルは1年あまりで食品ロスを25%減らし、1万1,000キログラムを超える食べ物を埋め立て地に送らずに済ませた。これは2万4,457食分にあたり、節約は6万9,000ユーロだった。記事が挙げた手は、量を減らす、客に厨房の裏を見せる、外の団体とつなぐ、皮や骨を料理に生かす、の4つに分けて読める。
フランスのブルターニュ地方にある「ブリット・ホテル・モルレー」は、客室の暖房を電気でまかなうホテルだ。エネルギー会社ヴォルタリス社の2026年2月17日の記事によると、ホテルは全49室にネットにつながるサーモスタットを入れ、暖房を1か所でまとめて調整できるようにした。2025年4月から2026年1月までに、暖房に使う電気は30%減り、冬の期間に12メガワット時の電気を節約した。設置は2日で終わり、工事はなく、費用はヴォルタリス社が全額を負担したという。
オランダの給食会社ヴェルマートは、銀行のトリオドスで、社員食堂などの食事の提供を請け負っている。オービスク社の2025年10月17日の記事によると、ヴェルマートのチームは、オービスク社の機器で捨てる食べ物を自動で記録し、基準と比べて食品ロスを44%減らした。避けた食品ロスは1万1,693キログラム、避けたCO2は3万3,801キログラムだ。記事は、ヴェルマートのやり方を4つの手順にまとめている。この事例はホテルではないが、宿の宴会や従業員の食事にも通じる手順が多い。
カナダのロッキー山脈にあるホテル「フェアモント・バンフ・スプリングス」は、2024年4月に、オランダのオービスク社の機器を厨房に入れた。地元の観光局「バンフ・アンド・レイク・ルイーズ観光」の2024年11月12日の記事によると、7か月で、品目ごとの無駄だけでなく、季節によって無駄の中身が変わることも見えてきた。この記事では、捨てた食べ物の記録から「季節の変化」を読み取った点に絞って紹介する。
アラブ首長国連邦のドバイにあるホテル「ラッフルズ・ドバイ」は、オランダのオービスク社の機器を使い、1年で食品ロスを60%減らした。オービスク社の2025年2月5日の記事によると、ホテルはまず1か月、何もせずに食品ロスを測った。そのデータをもとに、端材の活用、季節の献立、従業員の食堂での「ノー・ビン・デー」、朝食の見直し、在庫の回転という5つの工夫を重ねた。
イギリスのロンドンにあるホテル「トライブ・ロンドン・カナリー・ワーフ」は、オランダのオービスク社の機器を3台入れ、9か月で、1食あたりの食品ロスを平均37%減らした。オービスク社の2026年1月23日の記事によると、それまでは食品ロスを勘で管理していた。毎日の写真と分析で、3つの原因がはっきりしたことが、変化のきっかけになった。この記事では、原因と手の対応に絞って紹介する。
シンガポールのホテル「ラッフルズ・シンガポール」は、オランダのオービスク社の機器を使い、6週間で食品ロスを29%減らした。オービスク社の2024年10月2日の記事は、この事例を、オランダの「モーマンのはしご」という考え方から説明している。食品ロスへの対策を、望ましい順に並べたはしごだ。この記事では、はしごと日本の法律の順番を並べて、事例を読み直す。
イギリスのホテル「ノボテル・ケンブリッジ・ノース」は、オランダのオービスク社の機器を使い、14か月で食品ロスを28%減らした。オービスク社の2025年7月15日の記事が特に強調しているのは、機器より先に、人の考え方と動き方が変わっていたことだ。専任のチームをつくり、任せて認め、催しでは客が残った料理を持ち帰れるコーナーを開いた。この記事では、人の動き方に絞って事例を読む。
オランダの「ノボテル・アムステルダム・スキポール・エアポート」は、オランダのオービスク社の機器を使い、2年で食品ロスを35%減らした。オービスク社が業界全体について示す数字では、ホテルや飲食店で捨てられる食べられる料理の70%は、一度も皿に載っていない。この記事では、このホテルの結果を手がかりに、皿に載る前の場面を分けて見る読み方を紹介する。
ドイツの「フランクフルト・マリオット・ホテル」は、オランダのオービスク社の機器を使い、6か月で食品ロスを24%減らし、3万8,000ユーロを節約した。F&B(料理と飲み物)部門の責任者は、なかでも目標を決める道具を「ゲームチェンジャー」、つまり流れを変えるものだと話している。この記事では、目標をどう置き、どう追うかという点から事例を読む。
カナダ・トロントの「フェアモント・ロイヤル・ヨーク」は、建物全体の脱炭素の改修を終えたホテルだ。その中で、食品ロスにも別の道具を組み合わせて取り組んでいる。AIで測る、AIの助けで分ける、配り直す、の3つだ。オービスク社の報告書によると、7か月で1万5,292キログラムの食べ物を救った。この記事では、3つの道具の役割と、配り直すときの日本の課題を読む。
ドバイの「ソフィテル・ドバイ・ザ・パーム」は、オランダのオービスク社の仕組みで食品ロスを減らしてきたホテルだ。2026年6月の発表では、敷地の中の機械で生ごみを堆肥にし、庭の肥料に使っていると紹介している。この記事では、まず減らし、それでも残る生ごみの行き先を決める、という順番からホテルの取り組みを読む。
ロンドンの「ノボテル・ロンドン・エクセル」は、イギリスのウィノー社のAIの仕組みを使い、食品ロスを大きく減らしたホテルだ。一方、ウィノー社が2026年に行った調査では、飲食の事業者の70%が、自分たちが捨てている食べ物の量を少なく見積もっていた。40%は、まったく測っていなかった。この記事では、測っている厨房と測っていない厨房の差から、事例を読む。
インドネシアの首都ジャカルタにある「フェアモント・ジャカルタ」は、アコーの2023年の発表で、1年で食品ロスを16%(1.6トン)減らしたホテルとして紹介された。このホテルはその後、インドネシアの食品協定などと組んだ試行にも参加している。この記事では、数字の大きさではなく、試行で使われた「重点を絞り、安く早く手を打ち、測り続ける」という手順に注目する。
アメリカ・オハイオ州コロンバスの「ヒルトン・コロンバス・ダウンタウン」は、客室とスイートに3,700台を超えるLEDの埋め込み照明(ダウンライト)を付けた。照明の電力は、当時の基準が認める量より20%以上少ない。この記事では、省エネの数字より先に、設計者が「客は明かりをどう使うか」から照明を選んだ点に注目する。
南アフリカのケープタウン国際空港のそばにある「ホテル・ヴェルデ」は、アフリカで初めてLEEDのプラチナを取ったホテルだ。公式サイトは、効率のよい空調も、建物がしっかり断熱されていなければ価値が小さい、と書いている。この記事では、このホテルの省エネを、建物の外側(外皮)、設備、運用の3つの層と、客の参加に分けて読む。
世界に多くのホテルを持つ「マリオット・インターナショナル」は、照明のLED化を、ホテルのオーナーにとって投資の効率がよい省エネの手として続けてきた。この記事では、マリオットが国際的な環境情報の開示の枠組み「CDP」に出した回答から、LED化の投資額と節約額を読み、1軒ごとに省エネの目標を決める仕組みも見ていく。
世界に多くのホテルを持つ「ヒルトン」は、2009年から自社の仕組み「ライトステイ」で、すべてのホテルのエネルギー、水、ごみを記録してきた。ヒルトンは、この仕組みで記録を始めてから、光熱費などで10億ドルを超える節約になったと発表している。この記事では、金額の大きさより、稼働率や天気から使うはずの量を予測し、実績と比べるという仕組みに注目する。
オーストラリアのシドニーにある「フォーシーズンズ・ホテル・シドニー」は、1981年の開業のときからの機械室を、新しい設備に入れ替えた。工事を請け負った設備会社「EQUANS(エクワンス)」の資料によると、更新は「造る・持つ・動かす・渡す」(英語の頭文字でBOOT)という契約で行われた。設備会社が設計して造り、そのまま持ち主になって12年間動かし、期間が終わるとホテルに渡す。この記事では、省エネの割合より先に、「設備の持ち主は誰か」という契約のかたちに注目する。
中国の江蘇省で、省エネ改修を終えた既存のホテルを、あとから評価した研究がある。2021年に学術誌に載った論文の要旨によると、改修の後、ホテルのエネルギーの消費は改修前より25%以上減った。この記事では、減った割合より、論文が使った「技術効率」という物差しに注目する。改修に使ったお金1元あたりで、1年に何キロワット時のエネルギーが減ったかを示す数字だ。
英国の格安ホテルチェーン「トラベロッジ」は、2017年から、エネルギーの会社「SMS」と組んで、388か所のホテルの照明をLEDに替え、続いて260軒に空調の管理の仕組み(BEMS)を入れた。SMSの事例のページは、LEDで導入から20.2ギガワット時の節約、エネルギーと保守の費用で年300万ポンドを超える節約と書く。この記事では、節約の大きさより、大きな数のホテルに入れる前に、何を試し、何を基準にして選んだかという手順に注目する。
ノルウェーとスウェーデンの140軒のホテルのエネルギーの使用を、5年分調べた論文がある。2021年に学術誌「ジャーナル・オブ・クリーナー・プロダクション」に載った。論文の要点は、ヒートポンプを主な熱源にするホテルは、地域熱供給を使うホテルより、延べ床面積あたりで19.9%少ないエネルギーを使う、というものだ。同じ論文の要旨は、同じ差を「地域熱供給のホテルは、ヒートポンプのホテルより25%近く多い」とも書いている。この記事では、どちらを基準にするかで割合が変わる、という読み方に注目する。
米国の太陽熱の集熱器のメーカー「サンアース」は、自社の製品を使ったホテルの事例をいくつも公開している。ロサンゼルスの「カワダ・ホテル」の36枚、マサチューセッツ州ナンタケット島の「ナンタケット・ホテル&リゾート」の21枚などだ。ナンタケットの事例のページには、「定格の出力:562.8÷10.76×0.7=36.61キロワット時」という計算式が載っている。この記事では、この式が何を計算しているのかを読み解く。
中国の北部にある大きなホテルで、地中熱のヒートポンプに、空気の熱を使うヒートポンプと蓄熱を組み合わせた研究がある。この事例を紹介する文章には、「省エネ73.6%」「炭素69%減」「冬の太陽の利用3分の2」「15%」「5年で回収」といった数字が並ぶことがある。けれども、論文を一つずつ確かめると、これらの多くは、ホテルの論文の結果ではない。別の論文の結果や、論文の中で紹介されたほかの研究の数字だ。この記事では、数字を持ち主ごとに分けて読む。
設備の保全のソフトを売る米国の会社「オックスメイント」は、18軒のホテルを運営する会社の事例を公開している。空調の機器340台にセンサーを付けたところ、5週目に、11台が基準より28〜41%多く電気を使っていることがわかった。この11台は、60日前の定期点検では、書類の上で問題なしとされていた。この記事では、「点検に合格すること」と「機器がきちんと働いていること」の違いを、日本の業務用エアコンの点検の決まりと並べて考える。
設備の保全のソフトを売る米国の会社「オックスメイント」は、2026年4月4日に、ホテルのエネルギー管理の仕組み(EMS)のガイドを公開した。冒頭には、「ホテルは1室あたり年2,000〜6,000ドルをエネルギーに使い、その30%が無駄になっている」とある。この記事では、このガイドの数字を、米国の環境保護庁の「エナジースター」の数字や、日本の旅館の調査の数字と並べる。どれも「エネルギーの費用」の数字だが、何で割った数字かが違う。
シンガポールの会社「センサーフロー」は、客室の空調を、人がいるかどうかに合わせて自動で調整する仕組み「スマートREM」を売っている。製品のページには、「空調の無駄を最大30%減らす」「導入2万室以上」「計測した室泊1,000万以上」「客が1日に部屋の外にいる時間は平均11.1時間」といった数字が並ぶ。この記事では、「30%」が何に対する30%なのかを、タイのリゾートの実測と、メキシコのホテルの1部屋で行われた研究と並べて読む。
大阪の「ホテルプラザ」に1989年に置かれた200キロワットの燃料電池は、総合効率80.2%を記録した事例として知られる。この事例を紹介する文章には、「一次エネルギーを9.5%、CO2を12%減らした」という数字が添えられることがある。けれども、資料をたどると、この二つの数字は、1999年に名古屋の「名古屋栄ワシントンホテルプラザ」に置かれた、別の100キロワットの燃料電池の報告にある。名前の似た二つのホテルの、10年違いの事例だ。この記事では、数字を事例ごとに分け、さらに「一次エネルギー」の数え方が日本で2023年に変わったことを考える。
神奈川県川崎市の「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」は、使用済みのプラスチックからつくった水素で発電する「水素ホテル」として、2018年6月に開業した。この事例は、ホテルの電気の何割を水素でまかなうかという数字で語られることが多い。この記事では、反対の側から見る。水素の原料になるプラスチックはどこから来るのか。水素はどんな管を通ってホテルに届くのか。そして2026年には、福島県にも「世界初の水素ホテル」が開業した。二つの「世界初」は、何が違うのか。
小さな宿が屋根に太陽光パネルと蓄電池を載せるとき、大きさはどう決めればよいのか。中国・海南島の三亜にある、ホームステイ型の小さなホテル3軒を対象にした研究がある。この研究と、同じ研究者らの前の論文は、客室の稼働率が日によって大きく変わることを、計算に入れるかどうかで答えが変わることを示した。この記事では、その考え方を読み、別の研究の数字が混ざらないように整理する。そして、日本で蓄電池を置くときの消防のルールとつなげる。
土地が狭く、高い建物が並ぶ街では、屋根に太陽光パネルを置く場所も限られる。それなら、海の風と波を使えないか。香港の研究者らが、海に面したホテルの建物を、沖の風車と波の発電装置で支える計画を、コンピューターの上で組み立てた。研究のハイライトには「マイナスのCO2排出」という言葉もある。この記事では、その言葉が何を指すのかを確かめながら、研究の中身を読む。そして、日本の宿が小さな風車を置くときのルールにつなげる。
ペルシャ湾に浮かぶイランのキシュ島。この島のホテルを、太陽光、風、波でつくる電気と、水素の貯蔵で動かす計画を、コンピューターの上で最適化した研究が、2026年に発表された。太陽光パネル500枚、風車13基、波の発電装置35基という答えは目を引く。ただ、論文を読み進めると、ホテルの大きさや「電力網への依存」の数字に、読み方の注意が要る箇所がある。この記事では、研究の結果と、論文の中の食い違いを中立に並べる。そして、日本で水素を貯めるときの法律につなげる。
電力網から離れた土地で、ディーゼル発電をやめ、太陽光と蓄電池と水素だけで電気をまかなえるか。オーストラリアの大学の研究者らが、西オーストラリア州の架空の集落を舞台に、その答えを計算した。元の記事は、この研究の結果として「1キロワット時0.626ドル」「電池だけなら2.68ドル」という数字を挙げていた。ところが論文を読むと、その数字は、論文が引用している別の研究のものだった。この記事では、数字の持ち主を確かめながら研究を読み、日本の離島の電気のしくみにつなげる。
ドイツ南部、ボーデン湖の北岸にある18室のホテルが、屋根に太陽光を載せ、地下に蓄電池を置いた。ガスの小さな発電機で暖房をしながら、余った電気を安く売っていたホテルだ。蓄電池をつくるドイツの会社テスヴォルト(TESVOLT)が、この事例を公開している。この記事では、ホテルが蓄電池に求めた条件を手がかりに、「電池の値段は、1キロワット時あたりいくらで比べるか」を考え、日本の業務用蓄電池の価格の資料につなげる。
中国の蓄電池メーカー、PKNERGYのウェブサイトに、20室のホテルに蓄電池を入れた事例が載っている。電気代は20%減り、停電のときも空調や照明が止まらなかったという。ただ、ホテルの名前も町の名前も書かれておらず、同じ段落に「215キロワット時」と「100キロワット時」という二つの容量が並んでいる。この記事では、名前のない事例から何を読み取れるかを整理し、日本の停電の統計につなげる。
ホテルの充電器で、客から料金をとるなら、何を単位にするか。時間か、充電した電気の量か。カリフォルニアの二つの歴史あるホテル、サンディエゴ近くの「ホテル・デル・コロナド」と、ロサンゼルスの「ミレニアム・ビルトモア」は、クラウドで管理する充電器を入れ、料金の設定や客ごとの請求ができるようにした。この記事では、二つの事例を「料金の単位」から読み直し、日本で始まった充電した電気の量に応じた料金(kWh課金)のしくみにつなげる。
客がいない客室の空調を、自動で弱める。北米の温度調節器(サーモスタット)のメーカー、ヴァーダント(Verdant)は、自社の製品が北米と欧州の200万室以上のホテルの客室に入っていると書き、空調の運転時間が平均45%減ると説明している。ただ、同じ記事の中で、45%は「運転時間」の削減としても、「客室のエネルギー使用量」の削減としても書かれている。この記事では、この二つを分けて読み、日本の省エネの資料の数字で、その違いを確かめる。
1899年に開業したロンドンの「ザ・ランドマーク・ロンドン」は、壁を壊さず、配線もせずに、客室の空調の温度調節器を替える試験をした。10室で試した結果、空調の運転時間は平均31%減った。事例の資料には、年9万1,064ポンド、10年で111万8,819ポンドの節約という数字も並ぶ。ただ、これらは「見込み」と書かれている。この記事では、10室の試験で測ったことと、全館に広げた見込みを分けて読み、無線の機器を日本で使うときの決まりにつなげる。
ホテルの予約や客室の状態を管理するシステムを、PMS(プロパティ・マネジメント・システム)という。客室の温度調節器をつくるヴァーダント(Verdant)は、2026年4月のブログで、自社の温度調節器をPMSとつなぐ仕組みを説明した。チェックアウトの信号で空調を弱め、次の客が着く前に部屋を整える。この記事では、同社の説明を「どんな信号が、どちらへ流れるか」という目で読み、日本の宿が機器の会社にデータを渡すときに確かめたい個人情報のルールにつなげる。
デンマークのアグアディオ(Aguardio)は、シャワー室の壁に貼る小さな装置をつくっている。同社の事例のページは、この装置と環境への呼びかけの言葉を組み合わせると、ホテルの客のシャワーの時間が21.27%短くなったと紹介している。同じ装置の研究は#270で読んだ。この記事では、装置が「何を、どうやって」測っているかに目を向け、宿の水道の請求書の数字との違いを、日本の計量のルールで確かめる。
2024年4月、英国のプリマス大学は、ホテルのシャワーに時計の表示を付けると、客のシャワーの時間が25%以上短くなったという研究を発表した。短くなったのは77秒で、お湯にして約10リットル分。発表は、人はホテルに泊まると、家にいるときより1日に最大250リットル多く水を使うとも書いている。同じ研究の数字は#270でも読んだ。この記事では「家と宿の違い」に目を向け、日本の家庭の水の量と並べてみる。
デンマークのアグアディオ(Aguardio)は、シャワーの時間を表示する装置の効果を、「1室1年あたり、水4.44立方メートル、エネルギー0.19メガワット時、CO2 33キログラムの節約」と紹介している。別の資料には「約48ドル」という金額もある。同じ装置の研究は#270と#472で読んだ。この記事では、この四つの数字を割り算して中身を確かめ、資源エネルギー庁の「シャワーを1日1分短くした場合」の目安と並べてみる。
テキサス州サンアントニオの水道局は、空港近くの「ホリデイ・イン・サンアントニオ・インターナショナル・エアポート」の397室すべてで、トイレ、蛇口、シャワーヘッドを替える費用を払った。器具の代金も、取り付けの費用も、水道局の負担だ。この事例は#258で回収年数の前提から、#348で単位と日本の規格から読んだ。この記事では、お金を出した水道局の側から読み直し、ホテルが減らした「水道と下水道の料金」の中身を、日本の下水道料金の「減量」の制度につなげる。
イングランド南東部のサセックスにある28室の宿「ザ・ロッジ・アット・ウィンチェルシー」は、2013年の秋、客室のシャワー、蛇口、トイレに節水の部品を付けた。費用は約2,500ポンド。その結果は、2014年9月にブライトン大学で開かれた水の効率の会議で、論文として報告された。
ドイツ南東部、ベルヒテスガーデン地方のラムザウにある山の宿「ベルクホテル・レーレック」は、館内のシャワーヘッドと浴室の水栓を節水型にしている。持続可能な旅の情報サイト「グリーン・トラベル・ブログ」は2023年、この宿が年に750万リットルの水を節約していると紹介した。
ブリュッセルの北、ヴィルボールデにあるIHGのホテル「ボコ・ブリュッセル・シティ・ノース」は、客室のシャワーの水を処理して、トイレを流す水に使っている。この事例は#255で、ホテル・ローザと並べて、装置の台数と節水の量から紹介した。
ベルギー北部の町ゲント。ダンポールト駅の近くにある「イビス」のホテルが、シャワーで使った水を処理して、トイレを流す水に使う計画を進めている。この計画は、#188でシャワーが重なる朝とタンクの役割から、#231で数字の範囲から、#401でバルセロナの条例の線引きと比べて読んだ。
スペイン北東部の町サラゴサ。旧市街にあるホテル「シルケン・レイノ・デ・アラゴン」は、2009年に水栓とシャワーを節水型に替えた。この改修は、サラゴサ大学の研究者たちが2013年に論文にまとめている。
米テキサス州サンアントニオ。473室の「ウェスティン・リバーウォーク」は、2011年に市の水道局の「ウォーターセーバー・ホテル」という事業に参加し、洗濯場の水を減らした。米環境保護庁(EPA)は2014年7月、この改修を事例集にまとめている。
米カリフォルニア州の砂漠の町、ランチョ・ミラージュ。ゴルフ場とスパのあるリゾート「ウェスティン・ミッション・ヒルズ」で、冷却塔の水を減らす実証が行われた。カリフォルニア州エネルギー委員会は2021年6月、電力研究所(EPRI)がまとめた最終報告書を公開している。
米カリフォルニア州の中部、サンルイスオビスポ。104室の「アップル・ファーム・イン・アンド・スイーツ」は、2006年の終わりから2007年の初めにかけて、洗濯場でふつうの洗濯とオゾンを使う洗濯を比べた。
米ロサンゼルスのユニバーサル・シティ。映画の撮影所やテーマパークの近くに建つ「ヒルトン・ロサンゼルス/ユニバーサル・シティ」は、2013年に700万ドルの改修を行った。冷凍機、照明、エレベーター、窓ガラス、そしてシャワーヘッド500個と、浴槽250台のシャワーへの交換だ。
ブルガリア中部の山あいの町、トロヤン。3つ星の家族経営のホテル「シャトー・モンターニュ」は、連泊の客のシーツとタオルを、毎日ではなく、客が望むときに替える仕組みを入れた。
古いホテルは器具を替えれば水が減る。では、節水型の器具がすでにそろった新しいホテルには、もう減らす余地はないのだろうか。
洗濯物を増やしたいのに、排水を流す管がもう満杯だった。米国ニュージャージー州ピスカタウェイにある、ヒルトンの集中ランドリー「メリテックス」が2003年に直面したのは、そんな問題だ。
米国ジョージア州アトランタの439室のホテル「グランド・ハイアット・アトランタ」は、3階の屋根に降る雨をタンクにため、冷却塔の水に使っている。
洗面台とシャワーから流れる水は、少し汚れているだけで、まだ使える。スペイン・マヨルカ島のホテルは、この水をトイレの洗浄に使い直した。
米国の大型の屋内ウォーターパークを持つリゾート「カラハリ・リゾーツ」のウェブサイトには、今も「洗濯の水の再利用の装置で、年2,600万ガロンの水を節約する」と書かれている。
米国ジョージア州アトランタの「ハイアット・リージェンシー・アトランタ」は、客室1,260室、延べ床面積150万平方フィートの大きなホテルだ。米国環境保護庁(EPA)の節水の仕組み「ウォーターセンス」の2014年7月の事例紹介によると、このホテルは2013年の水の使用量を、2000年より35%減らした。2013年だけで3,600万ガロンの節約だ。
スウェーデンの会社オルタードは、蛇口の先に付けるノズルをつくっている。水を細かい霧にして、少ない水で手を洗えるようにする製品だ。
シャワーで使ったお湯は、まだ温かいまま排水管を流れていく。その熱で、これから温める冷たい水を前もって温めておくのが、「排水の熱回収」という仕組みだ。
ポルトガルの首都リスボンにある577室の「リスボン・マリオット・ホテル」は、1日に900食を超える料理を出す。食品ロスを減らす仕組みを提供する英国の会社ウィノウの事例紹介によると、このホテルは2024年に食べ物のごみを30%減らす目標を立て、9か月で50%減らした。
米国カリフォルニア州サンカルロスの「マリオット・レジデンス・イン」は、屋根の太陽の熱でお湯をつくっている。太陽熱の集熱器をつくる米国の会社サンアースの事例紹介によると、2017年に施工会社のアズテック・ソーラーが、4フィート×10フィートの平板型の集熱器「サーモレイ TRB-40」を60枚取り付けた。
インドネシアの首都ジャカルタの東部にある、191室の5つ星ホテル。このホテルの屋根と壁から雨水を集める研究は、#234で月ごとの量を、#411で屋根の係数を取り上げた。
米国サウスカロライナ州チャールストンの「スペクテイター・ホテル」は、2018年から、微生物で生ごみを分解して水にする機械(ダイジェスター)を使っている。このホテルの事例は、#261で機械の排水の行き先を、#366で食品ロスを減らす順番を取り上げた。
米国カリフォルニア州の「シェラトン・サンディエゴ・ホテル&マリーナ」は、2つの棟で生ごみを分ける取り組みを広げてきた。その歩みは#324で取り上げた。
米国のホテル業界誌ホテル・マネジメントの2018年1月23日の記事は、大きなホテルと小さなホテルが、洗濯の持続可能性にどう取り組んでいるかを伝えた。そこに、ヒルトンの2つのホテルが出てくる。テキサス州の「ヒルトン・アメリカズ・ヒューストン」と、ニューメキシコ州の「ヒルトン・サンタフェ・バッファロー・サンダー」だ。
ホテルの洗濯の水を、最大95%まで使い直す。米国マサチューセッツ州のウースター工科大学(WPI)の学生たちが、そんな構想を発表した。名前は「リクレイム」。製薬会社がすでに使っているろ過の技術を、ホテルの洗濯の水に応用するという。